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A代表で出番続く中山雄太、遠藤航の活躍にも刺激「お手本。見習うべきところがある」

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日本代表MF中山雄太(ズウォレ)

 日本代表MF中山雄太(ズウォレ)は前回のオランダ遠征以来、すべての試合で出番が続いている。五輪世代でキャプテンを務める23歳は「自分の特長を出すのはもちろんだけど、こういった活動の中で周りから良いところを盗んで、いろんな成長につなげることを意識している。その中でチームに貢献することが大前提」と現在の心境を語った。

 中山は昨年6月、コパ・アメリカ直前のキリンチャレンジ杯で初招集。ところがトリニダード・トバゴ、エルサルバドルと対戦した2試合で出番は訪れず、五輪世代中心で挑んだコパ・アメリカこそ1試合に出場したものの、その後のカタールW杯アジア2次予選では3回の活動とも招集されなかった。つまり、フルメンバーのA代表では10月のオランダ合宿が実質的なデビュー戦だった。

 しかし、オランダ合宿のカメルーン戦とコートジボワール戦でともにフル出場した中山は、ボランチと左サイドバックという異なるポジションで安定したパフォーマンスを発揮。今回のオーストリア合宿メンバーにも引き続き選ばれると、パナマ戦でも後半35分からボランチのポジションでピッチに立った。

 直近3試合のいずれにも出場したのは他にDF吉田麻也、MF柴崎岳、MF南野拓実、MF原口元気、MF久保建英、MF鎌田大地のみ。いずれも今後の中心メンバーとなっていきそうな選手たちであり、中山の序列も高まっていると推測できる。

「どのポジションでも試合を重ねることで、自信が確立していくというのはあると思う。そういった自信をこのA代表という高いレベルの中で表現し続ければ、その自信がさらに強いモノになっていく」。エール・ディビジで直近6試合連続での先発が続く中山だが、その勢いをA代表でも継続することができているようだ。

 一方、A代表では周囲とのコミュニケーションで新たな課題も見えてきたという。五輪主将の“先輩”にあたる現A代表キャプテンの吉田や、同じボランチで急速に評価を高めるMF遠藤航の振る舞いを間近で見ていて「周囲へのアウトプットが多い。周囲から引き出すコミュニケーションをしている」と感じた中山は「五輪キャプテンをやっている立場からも学べるものがある」と語った。

 とりわけブンデスリーガでの活躍が目覚ましい遠藤については「すごく自信を感じる。デュエルの部分でも攻撃の部分でも、僕に似ている部分や僕が目指している部分があるので、外から見ていた感覚でも、一緒にプレーする感覚でもお手本というか、見習うべきところがある」とプレー面でも大きな刺激を受けた様子。こうした合宿ならではの経験も自身の成長につなげていく構えだ。

 17日(日本時間午前5時キックオフ)のメキシコ戦では、オランダ遠征2試合に続いての先発出場を目指す中山。ボランチやサイドバックだけでなく、3バックであれば左のセンターバックでの出場も考えられる中、「(ポジションが)どこでも自分の特長が出せるように、チームを助けられるプレーをしていきたい」と意気込みを語った。

(取材・文 竹内達也)

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