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[MOM3308]広島皆実MF重田稜平(3年)_日頃の準備が生んだ大舞台でのゴール「実現できてよかった」

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先制ゴールを決めた広島皆実高MF重田稜平(16番)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.15 選手権広島県予選決勝 広島皆実高 3-0 如水館高 広島広域公園第一球技場]

 前半33分、広島皆実高は右サイドで相手のクリアを拾ったDF隅田遼吾(3年)がセンタリング。中央のMF二井田樹(3年)には合わなかったが、ボールが抜けた先のファーサイドでは、MF重田稜平(3年)がフリーで待っていた。

「日頃の練習から、ずっと『逆サイドにボールが入ったときは準備しておけ』と言われてきました。それで練習でも得点してきたので、信じていました」

 準備はできていたものの、いざ目の前にボールが来ると「緊張してしまった」という。左足を振り抜いたシュートは「当たり損ねてしまって」と苦笑いを浮かべるものとなったが、それでもゴールイン。「どんな形でも、得点につなげることができてよかったです」と安堵の表情を浮かべた。

 決勝トーナメントに入ってからは初めての先発出場。仲元洋平監督が「スピードがあるので、どんどん縦への突破をやろう」と期待して送り出し、持ち味を発揮してサイドから積極的に仕掛けた。「いいところにいて、点を取った。何か持っているんでしょう」と評した先制点でチームを勢いに乗せ、3-0の勝利に貢献した。

 スーパープリンスリーグ中国で結果が出ず、チームの調子がなかなか上がらない中で「チームのためになることを第一に考えて、日頃の練習や学校生活で、人のためになることを率先してやってきた」と振り返る。チームのためになることを、とは当然プレー面も同じで、「決勝でも、それを示すことができればと思っていたので、実現できてよかった」と喜んだ。

 昨年はメンバー外だった選手権に向けて「僕の長所は持久力。攻守においてチームに貢献できるように、点を取ることはもちろん、チームのためになることをしたい」と意気込んだ。13年度に1勝した後、出場5大会で初戦敗退が続いている広島皆実を、久しぶりの勝利に導いてみせる。

(取材・文 石倉利英)
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