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埼スタでの王座奪還目指す青森山田は広島皆実と初戦。藤原「もう一つ積み上げて必ず勝ちたい」

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青森山田高はチーム内競争で「もう一つ積み上げて」全国へ

 昨年度の準優勝校で2年ぶりの全国制覇を狙う青森山田高(青森)は、広島皆実高(広島)と選手権初戦(21年1月2日)を戦うことが決まった。U-19日本代表候補CB藤原優大主将(3年、浦和内定)は抽選会後の「対戦校インタビュー」で「相手の対策ももちろんそうなんですけれども、自分たちが今まで積み上げてきたものに、あと1か月半でもう一つ積み上げて必ず初戦を勝ちたいと思っています」とコメント。しっかり初戦まで積み上げて一戦必勝で勝ち上がる決意だ。

 初戦の対戦相手は、08年度大会優勝校の広島皆実。難敵だ。広島皆実のMF今成奏太主将(3年)は、「高校サッカーをやっていれば、みんな知っている青森山田高校ということで、その中でも自分たちのサッカーをして勝ちに行ければと思っています。青森山田高校は強いと思うんですけれども、(強みを発揮して)自分たちが勝ちたいと思います」と相手をリスペクトした上で必勝を誓った。今年の広島皆実の特長は攻守にアグレッシブなところ。今大会初戦で唯一となった全国優勝歴を持つ強豪校同士の戦いを制し、自分たちが勢いに乗る考えだ。

 だが、アグレッシブさは青森山田の真骨頂とも言える部分。また、藤原が「どんな状況でも相手に合わせて色々なサッカーができるところが強みだと思っているので、冷静に相手を見てサッカーをやれれば勝てると思います」と語ったように、状況に応じたサッカーで難敵を上回る。
 
 青森山田は50人近いJリーガーを育ててきた黒田剛監督が「トップレベルじゃない? (歴代での)CBの中でも。弱点がないというくらいパーフェクトな選手かなと思います」と信頼する藤原をはじめ、前回大会で4得点を挙げてブレイクしたU-17日本代表MF松木玖生(2年)や得点王候補のMF安斎颯馬(3年)、ロングスローに注目の右SB内田陽介(3年)、超大型SB(タビナス・ポール|タビナス・ポール・ビスマルク)(3年、岩手内定)ら戦力は今年もハイレベル。前回大会決勝で逆転負けした悔しさもエネルギーに奪冠を目指している。

 青森県予選決勝後に藤原は「埼玉スタジアムで決勝負けてしまって、あの悔しさを忘れずに次こそは優勝するんだという気持ちでチームとしても積み上げて来ましたし、あの決勝の舞台に行くまでかなり厳しい道程になると思うんですけれども、乗り越えられるように。(県大会24連覇から)切り替えて、目標を持って、絶対にあの舞台に戻って、王座奪還したいと思います」と誓っていた。

 この日の「対戦校インタビュー」で藤原は、改めて「埼玉スタジアムで負けた時からチーム発足して、王座奪還を一番の目標にしてやってきたので、絶対にあのピッチに決勝で立って、必ず優勝カップを掲げたいと思っています」と宣言。埼玉スタジアムで王座奪還することへの思いは非常に強い。

 今年の青森山田はスーパープリンスリーグ東北でファーストチームがグループAを全勝優勝し、セカンドチームも仙台育英高(宮城)や尚志高(福島)を破ってグループB制覇。優勝決定戦が青森山田の同胞対決となり、話題となった。どこにも負けない自信を持つ競争力も武器。北の名門は、21年1月11日の決勝まで成長を続けて日本一を勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
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