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熊本制覇のルーテル学院は全国1回戦で伝統校・丸岡と対戦。“堅守賢攻”を磨き、「大津の時のように」

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ルーテル学院高の左SB福島健琉主将が延長戦で力強い攻撃参加。全国大会では堅守から賢く攻めて強豪に対抗する

[11.21 選手権熊本県予選決勝 ルーテル学院高 0-0(PK5-3)熊本国府高 えがおS]

 ルーテル学院高が第99回全国高校サッカー選手権熊本県予選で優勝。12月31日の全国大会1回戦で丸岡高(福井)と対戦することが決まった。

 選手たちは、決勝戦前の16日に開催された組み合わせ抽選会の結果も気になっていた様子。全国初戦の対戦相手が丸岡であることを理解していた。相手はプリンスリーグ北信越に所属し、31回目の全国大会出場を決めている伝統校。エースFW島崎大河(3年)は「丸岡高校はとても強い高校なので、自分たちはこの1か月集中して、この優勝の余韻に浸らずに、これから頑張っていきたいです」と引き締めていた。

 また、左SB福島健琉主将(3年)は、「勝ったことは今日だけしっかりと喜んで、次に向けて全員でまた準備をしていかないといけない。とりあえず、一戦一戦必ず勝っていくこと。先のことを考えても仕方ないですし、一戦一戦を勝っていこうと思います」。優勝候補の青森山田高(青森)などが同じブロックに入っているが、一戦必勝で戦っていく考えを口にした。

 そして、福島は「全員で守備をして無失点で。大津の時のようにというか、そのように守備をして、チャンスがあればカウンターで自分たちの強さを出して行ければよいと思います」と意気込んだ。

 ルーテル学院は、スーパープリンスリーグ九州で圧倒的な強さを見せていた大津と今大会準決勝で対戦。練習試合で大敗していた相手との差を気持ちの部分でも埋めようとしたという。

「(相手を声で飲み込もうと)全員で言っていました。ウォーミングアップから全員で声を出していこうぜと。一個のミスを大津がした時も全員で『ヨッシャー』ってそういう声を出していて、声が途切れなかった。大津に覇気でプレッシャーを与えられて、勝利できたと思っています」(福島)。

 ボールを握られ、押し込まれながらも我慢強く戦い、カウンターで対抗。全員で声も出し続けて集中力を切らさずに強敵を無得点に封じた試合を忘れない。まだまだ攻撃面の精度は不足しているが、全国大会では堅い守りから賢く攻めること。小野秀二郎監督が掲げる「ルーテルバージョンの“堅守賢攻”」をより表現できるチームに成長し、全国大会に臨む。

(取材・文 吉田太郎)
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