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1年時から決勝経験し、ついに全国。ルーテル学院エースFW島崎はDF陣に恩返しのゴールを

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ルーテル学院高のエースFW島崎大河は全国でのゴールを誓った

[11.21 選手権熊本県予選決勝 ルーテル学院高 0-0(PK5-3)熊本国府高 えがおS]

 エースが全国大会でルーテル学院高にゴールと白星をもたらすことを誓った。FW島崎大河(3年)は1年時から強豪で先発を経験しているエース。この日は両チーム最多のシュート5本を放って気を吐いた。

 だが、後半23分に左サイドを突破して放ったカットインシュートは枠左へ。また、後半26分に抜け出してGKと1対1となったが、シュートは熊本国府高GK吉永縁心(3年)のビッグセーブに阻まれてしまう。

「入ったと思ったけれども、自分のツメが甘かった」。個の仕掛け、味方とのコンビネーションからチャンスを作り出した島崎だが、無得点。チームは3試合連続で0-0からのPK戦を制して優勝したものの、複雑な表情を見せていた。

「PKでじゃなくて自分が決めて優勝することが目標だったんですけれども……。それはできなかったんですけれども、優勝できて良かったと思います」

 島崎は2年前のインターハイ予選決勝に先発出場。得意のドリブルで大津高DFを幾度か剥がして見せるなど存在感ある動きを見せていた。だが、チームは1-2で惜敗。同年度の選手権予選も決勝へ進出したが、再び大津の壁に阻まれた。

 昨年は島崎自身も怪我に苦しむ1年に。結果を出せずに悩みもあったという。だが、「チームメートが励ましたりしてくれた。自分は差を埋めるために朝練習だったり、午後の練習で人一倍シュートを意識してやってきました」。この日はシュートを決めることができなかったが、自分よりも大柄なDF相手でもボールを収められるようになるなど、成長を実感している。

 そして、「3年生になって優勝という形を出せたので良かった」。チームが全国出場を決めたことを素直に喜んだ。それでも、無得点が続いていることは、エースにとって悔しいこと。「自分の決定力をこれから上げていかないと」と誓う島崎は全国でのゴールによって、無失点を続けたDF陣やGK、他のチームメートたちに恩返しする。

(取材・文 吉田太郎)
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