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等々力でシャーレ掲げ有終の美…川崎F中村憲剛「こんなに幸せな40歳でいいのか」

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“金のバスタブ”に入り笑顔のMF中村憲剛

[11.25 J1第29節 川崎F 5-0 G大阪 等々力]

「最高です。こんなに幸せな40歳でいいのかと思っています」。川崎フロンターレの2年ぶり3度目の優勝が決まった瞬間、今季限りで引退するMF中村憲剛に真っ先にFW小林悠が抱きつき、選手たちが駆け寄った。

「最高です。最高以外の言葉が浮かばない。初優勝の時とはまた違う光景で、一年間の闘いの成果がゲームに反映された。本当にフロンターレらしい優勝が出来ました」

 印象的なシーンがあった。後半41分、交代で入る中村の左腕に、MF大島僚太がキャプテンマークを巻いた。「ニクいことするなと思いました。ちょっと泣きそうになりました」。そう振り返った中村は、「僚太が(川崎Fに)入ってきた頃のことを思い出したし、彼が成長する姿も見てきたので感動しましたね、育て方合ってたなって(笑) 彼がいるからこそ、ここ5年くらい輝けたし、僚太に感謝しています」と想いを語った。

「今シーズンで引退と決めて、ほとんどの人に言わない中でスタートして、怪我して自分がいない間に後輩たちが強いフロンターレを見せてくれた。僕はそこに乗っかったので、みんなには感謝しかない。(怪我から)戻ってくるのが簡単じゃないということは分かっていたし、それをクリアして試合に戻ることで成長できた。こんな幸せな40歳、引退する年にシャーレを掲げられるなんて、本当に幸せ者だなと思います。すべての人に感謝したいと思います」

 昨年11月に左膝前十字靭帯損傷、左膝外側半月板損傷という大怪我を負うと、コロナ禍でリハビリを乗り越え、復帰戦となった8月29日の清水戦でゴール。10月31日のFC東京戦でバースデー弾を決めると、その翌日に今季限りでの引退を表明した。3度目のリーグ制覇だが、ラストイヤーを飾る戴冠は特別なもの。「等々力に神様いたな」と語っていたホームでシャーレを掲げ、「涙というよりはとにかく嬉しい。最高の気分」と歓喜に酔いしれた。

(取材・文 佐藤亜希子)
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