beacon

[MOM3322]桐蔭学園FW立石宗悟(2年)_光る前への姿勢。先制弾に加え、延長戦で大仕事

このエントリーをはてなブックマークに追加

前への姿勢で桐蔭学園高を牽引し、勝利へ導いた2年生FW立石宗悟

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[11.28 選手権神奈川県予選決勝 桐光学園高 2-3(延長)桐蔭学園高 ニッパ球]

 1年前、1年生レギュラーとして選手権予選を戦っていたFWは「足元ある人はもっといっぱいいるんですけれども、それよりも自分は気持ちで勝負」「目標は苦しい状況の時に点を獲れる選手」と決意を口にしていた。そのFW立石宗悟(2年)が2度目の選手権予選で桐蔭学園高をプレーで牽引。全国出場の立て役者となった。

 まずは前半6分、2年生FWがファーストチャンスをモノにする。右サイドのMF本多鼓瑚(2年)からのパスをPAで受けると、縦へ持ち出して右足一閃。立ち上がり、桐光学園高のパワーに押し込まれていたが、立石は「なかなかチャンスは来ないと思っていたので、とりあえず足を振ったら入って良かったと思います」というゴールでチームを勢いづけた。

「もらったらすぐにゴールに向かうということは常に意識している。自分がいつも決めると思ってやっています」という立石はその言葉通りにボールを受けると、ゴール方向へ向かってドリブル。後半終了間際には町田内定CB奈良坂巧(3年)のマークを巧みに外してシュートを打ち切るなどシュート、チャンスメークの部分でも怖い存在となっていた。

 そして2-2で迎えた延長前半10分、立石の前へ向かう姿勢が決勝点につながる。ゴールを背にしてパスを受けた立石はすぐに前を向くと、左中間からPAへ侵入。ここでファウルを受けてPKを獲得した。キッカーを託したCB青木祐人(2年)が右足で決めて3-2。相手GK北村公平(3年)がPK戦を得意としていることもあり、「延長のうちに決めて勝ちたい」と考えていたというFWの大仕事だった。

 この日2点目を叩き出した10番FW長澤圭剛(3年)と立石の2トップは、桐蔭学園のストロングポイントだ。立石は長澤の攻撃面はもちろん、献身的な守備も参考に、また「負けないように」プレーしているという。競い合うことで自身のレベルも引き上げ、大舞台での活躍に繋げた。

 今後へ向けて、本人はラストパスの精度などをより向上させたい考えだ。全国大会初戦は全国優勝3度の強敵・東福岡高との対戦。だが、エース級の働きを見せる2年生FWは全国でも怯まず、貴重なゴールや前への姿勢で桐蔭学園を引っ張り続ける。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●【特設】高校選手権2020

TOP