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原口元気が調子を取り戻すには?ハノーファー監督が “熱弁”「何ひとつプレゼントはない」

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指揮官がMF原口元気に言及

 ブンデスリーガ2部ハノーファーのケナン・コジャク監督は、記者会見で日本代表MF原口元気について言及。彼への注文を口にするとともに、その復調を確信していると強調した。

 ハノーファーは今季ホームでは3勝1分けと安定も、アウェーマッチは全敗と絶不調。29日の第9節ホルシュタイン・キール戦に向けた27日の会見で、コジャク監督は「残念ながら2つの顔を見せている」と認めつつ、毎週強いメンタルを見せていく必要性を強調。「コンスタントにリミットに挑戦していかなければならない」とも語った。

 そんな中、地元メディアからここ数試合存在感が薄れている原口についての質問も飛んでいる。記者は「貴方は昨日、ゲンキ・ハラグチと長く話していたが、彼は少しばかりこの状況を象徴しているように思える。ゲンキはワールドカップ得点者だし、並外れなクオリティを持ち、2部では最高の選手の1人と言っても過言ではないはずだ」と前置きすると、「貴方は1年前にここに来て彼を正しい方向に導いたと言えるだろう。そこから急に開花し、クオリティも見せていた。しかし、その1年後には以前と比べて明らかに調子を落としているという状況がここ何週間も続いている。何が原因だと思うか、そしてどうすれば貴方がここに来た時の彼に戻れると考えるか」と質問した。

 質問の長さに思わず苦笑いをこぼしたコジャク監督だが、深く息を吸うと以下のように返答した。

「確かに私がここの監督になった頃、ゲンキ・ハラグチは自信を失っていた。監督部屋にやって来た時の彼との最初の対話は今でも記憶に新しいね。日本語、ドイツ語、英語が混合していて、作戦ボードを使って2人で新たな言語を生み出したんだ。『日独語』と言えるかもしれないね(笑)。とてもいい話ができたと思う。彼に私が何を求めているのか、特に彼にとってどのポジションが最適と考えるか伝えたんだ。幸いにも彼のプレーを何度かブンデスリーガの試合で生で目にする機会があったが、その時にも『彼は何かを持っている』と感じていた」

「彼はもちろん、今は相手が特別な注意を払い、違いをつくり得る選手だ。ただ、貴方が指摘した通り、確かに(チームの調子の)波を象徴しているのかもしれない。チームのほかのメンバーたちと同様、何ひとつプレゼントはないことを理解しなければならない。持ち備えるすべてを持って戦う必要がある。だから、私は彼と今後も話し続けるつもりだよ」

「誰であろうと、何処からやって来ようと、代表選手であろうと、1人の人ではなくチームが一番大事で、ハノーファー、チーム、クラブを超える存在はないことを彼にも分かってもらわなければならない。選手たちは全員それを自覚するべきだし、それに応じるべきだ。クラブのためにすべて、本当にすべてを出し切る必要がある。結局我々はみんなそのために給料をもらっているのだからね。それが我々のジョブでもあり、プロ精神を見せなければならない」

「ゲンキは必ず調子を取り戻すだろう。ゲンキは自分のパフォーマンスを安定させる。これらを理解するにあたって十分にインテリジェントな選手だ。私はそう確信する。彼は我々にとってとてつもなく大きな価値を持つ、非常に重要なプレーヤーなのだよ」

 コジャク監督の下で、ハノーファーでの初ゴールをマークし、今は攻撃のキープレーヤー的な存在の原口。指揮官からの熱い言葉が伝わったのか、そして次節ではどのようなプレーを見せるのか、注目したいところだ。

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