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履正社は2年生にも注目ボランチ。MF竹腰「選手権で活躍して、プロの目に留まるくらいアピールしたい」

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履正社高期待の2年生ボランチ、MF竹腰智也(右)

[12.5 スーパープリンスリーグ関西3、4位決定戦 履正社高 1-0 神戸U-18 J-GREEN堺 S2]

 選手権大阪府代表校・履正社高のダブルボランチは強力だ。MF赤井瞭太主将(3年)と湘南内定のMF平岡大陽(3年)。ともに1年時から先発を経験している2人は球際が強く、アグレッシブな攻守でチームの柱となっている。その2人を猛追する2年生ボランチが現在、中盤のポジションに食い込みそうな勢いだ。

 MF竹腰智也(2年)は平野直樹監督が「凄く良いと思っている。派手じゃないけれど動けるし、先が読めるし、平岡に似たタイプ。身長もまだ伸びると思います」と期待する存在だ。スーパープリンスリーグ関西では赤井と平岡のどちらかが常に怪我で不在だったこともあり、全試合で先発出場。選手権予選も勝負どころで投入されていた。

 2年生メンバーで戦ったこの日は「相手は後ろで繋いで、中盤を上手く使いながらやっていた。そこで自分がブレーキかけられたらなと思っていた。僕の周りに来ていた選手は潰せたと思っています」と納得のパフォーマンス。最後は我慢の戦いだったが、「今日は全員が勝ちたいという気持ちが一つになったので、最後ピンチの場面もあったけれど全員で声を出して守り切れました」と勝利を喜んでいた。

 竹腰は京都U-15出身のボランチ。中学時代はあまり出場機会を得られなかったというが、履正社では自信を持つ運動量やスペースを見つける目などを武器に台頭してきた。今年はスーパープリンスリーグを経験、3位に貢献し、戦う部分やメンタル面で成長できたと実感。まだまだ球際で弱さが出るシーンがあるものの、赤井、平岡から学びながら成長してきたMFは目標の存在に近づいてきている。

「瞭太くんとか、大陽くんとか良い見本が近くにいるんで、そこを追い越していけるように球際のところを見習いながら抜かせたらなと思っています。(野心を表には)あんまり出さないんですけれども(微笑)、心の中では『ポジションを奪ってやろう』というのがあります。運動量は他の人よりはあると思うので、あとは瞭太くんや大陽くんみたいに球際のところは強くならないといけないなと思っています」と明かした。

 力のある3年生たちから、簡単にポジションを獲得することができるとは思っていない。それでも手応えは、ある。選手権は先輩たちとともに日本一を目指す戦いであると同時に、自身にとってアピールの大会だ。

「目の前の試合でまず勝たないと自分がアピールする時間も少なくなってしまうので、まずチームが勝つためにプレーできたらなと思います。選手権で活躍して、プロの目に留まるくらいアピールしたいと思います」。全国大会で勝利、活躍するために、ここからの1か月を大事に過ごす。

(取材・文 吉田太郎)
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