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J内定3選手が出場。修徳と東海大高輪台が東京都2部リーグ首位決戦で激突し、2-2ドロー

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徳島内定のMF大森博(右)らが出場した修徳高東海大高輪台高戦は2-2で引き分け

[12.6 東京都2部リーグ第9節 東海大高輪台高 2-2 修徳高 東海大高輪台総合G]
 
 6日、高円宮杯 JFA U-18サッカーリーグ 2020東京2部第9節で東海大高輪台高修徳高が対戦。無観客で開催された一戦は2-2で引き分けた。

 5勝3分の暫定首位・修徳と、5勝2分で暫定2位の東海大高輪台との首位決戦。この試合で修徳の千葉内定FWブワニカ啓太(3年)と徳島内定MF大森博(3年)、東海大高輪台の松本内定FW横山歩夢(3年)というJ内定3選手が直接対決した。

 立ち上がり、修徳が切り替えの速さとサイド攻撃で相手にプレッシャーをかけるが、東海大高輪台は17分に大型MF桑山侃士(3年)のスルーパスから横山が決定的なループシュート。18分にはCB岡田知也主将(3年)の対角のフィードから横山が技ありのヘディングシュートを決めて東海大高輪台がリードを奪った。

 東海大高輪台はさらに26分、敵陣での奪い返しからMF河野有哉(3年)が鮮やかな右足ミドルを叩き込んで2-0。立ち上がりが悪いというチームが攻守に気持ちの込もった戦いを見せ、2点を先取した。だが、修徳は31分、ブワニカの左ロングスローをニアの大森が競り勝つと、最後は混戦から右SB高橋港斗(3年)が左足シュートを決めて1点差とする。

 修徳はこの試合が3年生にとって最後の公式戦。大森は正確なミドルパスを配給し、ブワニカは前線で持ち前のハードワークを発揮していた。対戦した東海大高輪台の岡田は「とてもやりづらかったですね。競り合いの部分で強さがありましたし、球際の部分でもただ行くとかじゃなくて周りを見て、周りを動かすというのは他の選手との違いを感じましたね」とJ内定2選手の力を認める。

 修徳は後半にゴール前のシーンを増やすと、14分にはFW花嶋亮(3年)が前線で粘り、最後はMF池辺響(3年)が右足で同点ゴールを決める。その後もブワニカがワンツーからシュートへ持ち込み、大森のラストパスから決定機も。MF望月翔吾(3年)の正確なプレースキックからもチャンスが生まれていた。

 1試合消化試合の少ない東海大高輪台は勝てば優勝、引き分けでも優勝への望みが繋がる状況。後半は横山や桑山が強引に前へ出ていた一方で我慢の時間帯が続いたが、岡田を中心にゴール前の攻防で粘り、交代出場GK伊藤虎之介(3年)のビッグセーブなどで勝ち越し点を与えない。優勝を目指した選手権予選はまさかの初戦敗退。それでも、岡田が「何か後輩に残せるものがある」「何か一つでも一人が残せるようにして行こう」という姿勢で臨んでいることを説明するチームは、崩れずにやり切る力を示して引き分けに持ち込んだ。

 修徳のブワニカは高校ラストゲームについて、「3年間で今日が一番楽しい試合だったので、勝てなかったんですけれどもみんなと最後サッカーができて良かったです」と語り、大森は「楽しかったですけれども勝ち切りたかったのと、個人的にも、チーム的にも課題が残る試合でした」と反省していた。

 ブワニカと東海大高輪台の横山は東京都の高体連選抜のチームメートで試合直後にピッチ内で言葉を交わしていた。横山は「J2でまたやろうなという話をしました」。修徳と東海大高輪台はともに前評判が高かったものの、選手権予選は早期敗退に終わった。だが、その悔しさは将来へのエネルギーに。この試合では互いに全力で勝利を目指し、戦う姿が印象的だった。3人のJ内定選手や各選手は、次のステージでの活躍や新たな目標達成へ挑戦を続ける。

(取材・文 吉田太郎)
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