beacon

「自分はあまりいいドリブラーとは思わない」。鎌田大地が語る自身の特徴、譲れないポイント

このエントリーをはてなブックマークに追加

フランクフルトMF鎌田大地

 フランクフルト日本代表MF鎌田大地は自身をどのような選手と考えるのだろうか。地元紙『フランクフルター・アルゲマイネ』のインタビューで語った。

 鎌田は2017年夏にサガン鳥栖からフランクフルトに加わると、出場機会に恵まれず翌夏にはベルギーのシントトロイデンへ武者修行に送り出されてから19年夏には所属元に復帰。今シーズン第10節消化時点で既に2ゴール6アシストを記録し、アディ・ヒュッター監督が率いるチームの攻撃では中心的な存在となっている。

 そんな現在24歳の鎌田はフランクフルト加入当初にはドイツ語も話せずなかなか馴染めなかったと告白。サッカーにおいては「最初の頃、ミスへの対応に非常に戸惑いましたね。日本では競技の文化において、自身のミスを反省してチームメイトたちに謝ったり、次はもっと上手くやると誓います」と指摘すると、「ドイツではそういうのはあまりなく、当初は苦しみました。自分のミスに限らずほかの人のミスの責任まで背負っていましたからね」と当時の心境を明かした。

 だが、今はフランクフルトを居心地良く感じているという。先輩の長谷部誠からのサポートについては「とても気持ちよく接してくれて、すごく助けてもらいました。でも彼は24時間僕の面倒を見るのではなく、必要なところだけ助けてくれました」と話す鎌田は「『将来は何処で暮らしたいか』と聞かれれば今のところはまだ『日本』と答えるでしょう。ただ、何処かからフランクフルトに戻った時、『家に帰って来た』と感じていますよ」とも続けている。

 鎌田はインタビューでは自身のサッカー選手としてのタイプについても言及。「足が遅すぎるので、自分はあまりいいドリブラーだとは思いません」と認め、「ネイマールや(リオネル・)メッシ、(キリアン・)ムバッペなど自分だけで試合を決めるスーパースターのような選手ではないです。輝けるためには僕はチームメイトが必要です」と語ると、「僕は元からフィジカルが足りず、(同僚のフィリップ・)コスティッチのようになることはありません。スピードがないので。そういう自覚がずっとあるので、ピッチでは相手がすぐに詰めて来ないスペースを求めています」と自身のプレーの特徴を述べた。

 ピッチ上での様子からモチベーションが高くないと思われがちであるイメージにも触れている。「日本でも時々、『やる気がないのか』と聞かれましたね。だが、いつも完全に集中していることを断言させてもらいます。長谷部さんにも『ボディランゲージを改善しなければいけない』と言われましたけど、いい印象を与えるために特に意味を持たないことに力を入れるのは小さな嘘をつくような気がします。ベルギーでは、相手を油断させながら冷静に決め切るスタイルは褒められましたよ」と強調した。

 なお、鎌田が自身のキャリアの目標として挙げるのは「子供の頃から夢見ているチャンピオンズリーグの優勝です」とのこと。昨季ヨーロッパリーグで6ゴールをマークするなど躍進した同選手だが、欧州最高の舞台への挑戦に近づくためにもフランクフルトでさらなら活躍を見せたいところだ。

●海外組ガイド
●ブンデスリーガ2020-21特集
世界のサッカー情報はgoal.com

TOP