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神村学園の1年生コンビはアジア、世界の戦いへ向けて選手権で挑戦、成長を

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神村学園高のU-16日本代表候補コンビ、MF大迫塁(右)とFW福田師王

[12.13 練習試合 U-16日本代表候補 2-2 横浜FMユース 高円宮記念JFA夢フィールド]

 U-16日本代表候補は、12月31日開幕の全国高校サッカー選手権を控えるMF大迫塁とFW福田師王(ともに神村学園高1年)がそれぞれ特長を発揮。限られた出場時間の印象的なプレーを見せた。 

 1本目に出場した大迫は攻守にアグレッシブなプレー。シュート意識高く、最終的に粘りきれなかったもののDFと数m競り合いながら強引にドリブルで前進したシーンもあった。37分には、スライディングタックルでボールを奪うとすかさずスルーパス。FW内野航太郎(横浜FMユース)のシュートがポストを叩いたためにアシストとはならなかったが、個で決定機を演出した。

 左足キックなど攻撃面で違いを生み出すプレーヤーだが、守備面も森山佳郎監督が「11月の合宿でかなり改善が見えたので、みんなの前で褒めて、みんなの前でも成長しているということで映像を見せた」と認めるほどの動きを継続。選手権へ向けて「点を獲るところとか、自分は運動量があるので、守備のところでもしっかりと貢献してチームを勝たせるためにやりたい」と語る注目レフティーは、代表チーム以上のプレーで日本一を目指す。

 一方、2本目に出場した福田は押し込まれる中で抜け出しのタイミングを狙い続け、1-1で迎えた41分には相手DFと入れ替わる形で独走。GKとの1対1を止められてしまったが、前線からの強度のある守備や、個でドリブルシュートを放ったシーンなど含めて負けん気の強さ、ゴール意欲が表現されていた。

 福田は2日前の流通経済大戦で2ゴール。「元々苦手だったんですけれども(中学3年時の)自主練習とかで手伝ってもらって得意になりました」というクロスからのシュートでアピールした。FW岡崎慎司のプレーを意識する福田については、森山監督も「イメージを持って練習しているのが結果に出たところだと思います」と評価する。選手権での目標を「得点王」と言い切るストライカーは、大活躍した選手権予選同様に連発、そして個人・チームの2冠を狙う。

 森山監督はAFC U-16選手権の日本代表候補である2人が選手権で活躍することを期待。「(選手権という注目される舞台で)優勝・準優勝するようなチーム相手に点を決める、決めさせてあげれるかとか、チームの勝利に貢献できるかというところはこだわってやって欲しい。これからアジア最終予選の代表決定戦とか、準決勝・決勝とか、ワールドカップで相手の方が上という相手と対戦しなければいけないので、そういう相手に対しても怯むことなくどんどんチャレンジして、向かって行ってできることを増やして欲しいと思います」。選手権から世界へ。今冬注目の1年生コンビが選手権で成長を遂げ、04ジャパンに勝利をもたらす存在となる。

(取材・文 吉田太郎)

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