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[天皇杯決勝]「柳沢コール」鳴り止まず

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[1.1 天皇杯決勝 広島 0-2 鹿島 国立]

 鹿島が7年ぶりに制した天皇杯の決勝。その試合終了から約1時間が経過した午後4時45分、鹿島側のゴール裏スタンドはまだ鹿島ユニホームを着たサポーターにより真っ赤に染められていた。移籍志願したことで、この日の決勝が鹿島でのラストゲームとなる可能性のあったFW柳沢敦主将(30)へ向け「柳沢コール」がスタンドから延々と鳴り響く。

 その声に応えるように試合終了1時間後、柳沢が再びグラウンドへ姿を現す。そしてスタンドへ駆け寄り、サポーターたちへ一礼をした。柳沢は「(移籍問題で)サポーターさんに迷惑をかけていると思うし、(きょうは)気持ちを伝えてくれたと思う。応えないといけない。感謝しています。でも(サポーターへ話す)言葉が見つからなかった。感謝の気持ちがいっぱいで話すことができなかった」と口にした。
 この日、絶妙なアシストでチームの2点目を演出した柳沢。注目の去就については「これからです」を繰り返した。だが、サポーターの熱い思いが移籍問題に揺れる主将に伝わったことだけは間違いない。
 
(取材・文 吉田太郎)

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