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川崎Fの右SB、加入1年目の山根視来が初受賞「悩んだ時期もありましたが…」

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ベストイレブンに初選出されたDF山根視来

 川崎フロンターレDF山根視来がベストイレブンに初選出された。エウシーニョ退団後の課題だった右サイドバックの穴を埋め、タイトル奪還に大きく貢献。オンライン会見では「チームメイトに自分の能力以上のものを引き出してもらっての受賞だと思う。本当に感謝の気持ちでいっぱいです」と喜びを語った。

 今季、湘南から完全移籍で加入。適応するまで時間がかかる選手も多い川崎Fのスタイルにすぐにフィットし、開幕スタメンから試合ごとに存在感を高めた。湘南時代に培ったハードワークと持ち前の攻撃力を生かして得点にも絡み、30試合出場4ゴール6アシストという飛躍のシーズンとなった。
 
「フロンターレに入って、自分も“上手く”やらなきゃいけないんじゃないかと悩んだ時期もありましたが、そういうプレーを評価してオファーを頂いたわけじゃないことに気付いた。自分は湘南時代にやっていたプレーをやればいいんだと開き直れたことが、川崎で強みを出せた要因だったんじゃないかと思います」

 16年に桐蔭横浜大から湘南に入団。プロ1年目はJ1リーグ戦の出場機会がゼロだったが、2年目にアタッカーからDFへコンバートしたことが転機となった。

「1年目は全く試合に出られなかったので、チームもJ2に降格した中で、自分は契約年数を全うしたらこのまま引退しなければならないのかと呆然と考えた時期だった。その中で『ポジションを変えてみよう』と言われて、試合に出られれば良かったし、抵抗は一つもなかったです」

 “川崎Fの右サイドバック”として持ち味を発揮した今季も、「やればやるほど奥が深いポジション。まだまだ機能を果たせていない」と慢心はない。 「優勝してベストイレブンを受賞できましたが、自分が下手であることは変わらない。常に謙虚な気持ちを持って来年もやっていけたら」。27歳の誕生日に受賞の喜びを噛み締めつつ、貪欲に進化を誓った。

(取材・文 佐藤亜希子)
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