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兄弟で別々の道選び目標達成。鹿島学園の10番FW大澤は全国で結果を求める

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鹿島学園高FW大澤昌也は自身初の選手権での活躍を誓う(11月取材)。

 第99回全国高校サッカー選手権が12月31日に開幕する。鹿島学園高は茨城県予選決勝で宿敵・明秀日立高を延長戦の末に下して4年ぶりの選手権出場。FW大澤昌也(3年)は、4年前の選手権で現鹿島FW上田綺世がつけていた10番を背負って全国大会に出場する。

 海星高(三重)との初戦は浦和駒場スタジアムで開催。大宮ジュニアユース出身の大澤は地元・埼玉での戦いとなる。県予選決勝はボランチの位置で先発し、しなやかなドリブルで再三局面打破。存在感ある動きでチームを牽引した。

 全国大会へ向けては、「自分はドリブルだったり攻撃の起点となるプレーが得意なので、全国でも怖気づいたりするのではなく、自分のプレーを全部出して行きたいと思うし、その中で結果とかも求めていきたいと思っています」と力を込めた。

 大澤は大宮ジュニアユースからユースチームへ昇格することができず、茨城の強豪校へ進学した。大宮ジュニアユース時代は昌平高(埼玉)のMF須藤直輝主将(3年、鹿島内定)と同じ左サイドのポジションでプレーし、控え。須藤と同じ昌平へ進学することも考えたようだが、県外への進学を選択した。

 鹿島学園では1年冬から10番を託されるなど期待されてきた一方、全国舞台は遠かった。だが、最後のチャンスで全国出場。目標を達成した。中学時代のチームメートで、現在大宮U-18でプレーする双子の弟、FW大澤朋也(3年)はトップチーム昇格。別々の道へ進んだ2人はそれぞれの目標を達成した。

「(弟から予選決勝の)試合前には『勝てよ』と来ていて、終わった後は『おめでとう』と来ていました。それぞれの目標を達成できて良かった」。だが、全国出場がゴールではない。弟は25日、クラブユース選手権初戦突破。自分も全国で活躍し、中学時代のライバル・須藤の成績を超えることも目標だ。

「自分、10番をつけさせてもらっている以上、結果が求められてくると思う。そういった面では準決勝、決勝で点を取っていなかったり、アシストもしていないので、他のプレーが良くても最後のところが自分ではまだ足りない。(須藤)直輝とかにもまだ届いていないと思うし、全国大会で出せるようにまだ練習に取り組んでいきたいと思っています」と誓っていた。互いに勝ち上がれば準々決勝で昌平と対戦する可能性も。まずは10番として一戦一戦勝ち上がること、自分が結果を残すことにこだわる。

(取材・文 吉田太郎)
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