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18歳ながらバルセロナでブレイクしたぺドリ、スカウトが語るその才能「当時のメッシ以上の成果を挙げている」

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今季ブレイクを果たしたMFぺドリ

 今季、ラス・パルマスからバルセロナに加入してブレイクを果たしたMFぺドリについて、ラス・パルマスのスカウトを務めるジョナタン・ベガ氏がその才能の素晴らしさを語っている。

 今年11月に18歳となったぺドリは、まだ若手にもかかわらずロナルド・クーマン監督率いるバルセロナで主力を張る選手。その創造的で、戦術理解力にも優れるプレーは彼自身のアイドルである現ヴィッセル神戸のアンドレス・イニエスタを彷彿させ、スペインの新時代を切り開くことを予感させる。

 フアン・カルロス・バレロンやダビド・シルバも輩出したカナリア諸島に属するテネリフェ島、テゲステ出身のぺドリは2018年に同諸島の最大クラブであるラス・パルマスに加わったが、ラス・パルマスのスカウト担当ベガ氏が、スペイン『アス』とのインタビューで同選手について語っている。28歳とこちらも若いスカウトは、ぺドリを発見した経緯を次のように振り返った。

「当時のペドリの監督であったフアン・カルロス・トーレスから噂を聞きつけた。その頃の彼はフベントゥッド・ラグーナの下部チームでプレーしていたんだが、そこに規格外のトップ下がいるということだった。だから彼のことを見に行ったんだが、そこには素晴らしい才能が、その年齢の平均を上回る選手がいたわけだ。彼はフットボールというゲームを素晴らしい形で理解していた。まだ14歳だったが、技術&戦術の総合力が並外れていた」

 ラス・パルマスはこうしてぺドリを見守ることとなり、獲得に適切な年齢となるのを待った。しかし、然るべきタイミングが訪れたときに問題が発生。幼少の頃からバルセロナファンであったぺドリだが、レアル・マドリーの入団テストを受けることになったのだった。

「レアル・マドリーが介入してきて、彼に入団テストを受けさせることをオファーした。しかし、彼はあそこに1週間滞在したのだが、悪天候続きでほとんど練習ができなかった。それにマドリーの下部組織責任者ビクトール・フェルナンデスが遠出していて、すべてが後回しになってしまったんだ。ぺドリがマドリーの入団テストで出した結果は芳しいものではなかったが、しかし私たちの確信は揺らがなかった。彼の家族に対して、私たちはどうしても彼が欲しい、彼のことを信じていると伝えたんだよ」

 ぺドリはレアル・マドリーの入団テストで失格の烙印を押された3か月後となる2018年5月にラス・パルマスに加わり、わずか1年でプロ契約を結んでいる。レアル・マドリーは、ぺドリがラス・パルマスのトップチームでデビューを果たした際に大きな魚を逃したことに気づいた。が、ぺドリの心のクラブであるバルセロナが、先んじて獲得を内定させた。

 ベガ氏は、ぺドリに途方もないキャリアが待ち受けていることを予感しているようだ。

「彼はフットボールというゲームの理解力が高く、プレー実行のスピードが凄まじく速い。特にファーストタッチが素晴らしく、そこで相手選手から自由を得ることができる。彼が今のようなキャリアを歩んでいるのは、当たり前とも言える。彼のような年齢で活躍する選手の前例を、私は少ししか知らない。おそらくラウールやカシージャスがそうだったはずだ。メッシでさえ17歳の頃に、バルセロナのトップチームで彼のような成果を収めていたわけではなかった」

「ぺドリの発見者と言われることについて、どう思うか? 誠実に言わせてもらうが、そういった言葉を真に受けることはないよ。私はエリートのクラブで働き、だから彼を見つける運を手にした。しかしぺドリの才能は、彼のものにほかならないんだ」

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