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[横山杯]ビッグセーブとミスと仲間の存在と…。勝利に涙の前橋育英GK須永、決勝は忘れられない試合に

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前橋育英高のGK須永大進は優勝の瞬間、涙

[12.28 横山杯決勝 習志野高 1-1(PK4-5)前橋育英高 若松競技場]

「全国ユース招待サッカー大会 ~YOKOYAMA MEMORIAL CUP~」優勝が決まった瞬間、前橋育英高のGK須永大進(2年)はピッチ上で泣き崩れていた。その守護神の下へチームメートが次々と駆け寄って抱擁し、覆い被さっていた。

 この日、須永は後半開始直後に相手選手との1対1をストップ。これは味方のミスを帳消しにするビッグプレーだった。だが、後半27分、得意とするキックでミス。自陣でミスパスを相手選手にインターセプトされ、必死にゴールへ戻る須永の目の前を抜けてシュートがゴールに吸い込まれた。

「自分の強みはキックで、育英の誰よりもボール蹴っている自信があって……今やりすぎて怪我したくらい自分はキックに命懸けているのがあったので……」。今大会、自ら副キャプテンの役割を担ったGKは、「チームに迷惑をかけた」と悔しがる。

 それでも、チームはPK戦で勝利。「ホッとした」ことで涙が溢れ出た。須永の頑張りを知っている仲間たちは、学年関係なく“涙の守護神”の下へダッシュ。勝利をともに喜び、励ましの言葉を掛けていた。今大会、キャプテンを務めたCB桑子流空(2年)は「今までもアイツが1対1止めてくれて勝った試合もあった。ダウンや宿舎のところで自分のそばにいてサポートしてくれたので」と須永に感謝する。

 一方の須永は「自分、PKの時は頭真っ白で覚えていなかったですけれども、来てくれてちょっと時間経った時に『仲間って良いな』と感じました」。悔しいミスをした試合であり、仲間のありがたさを再確認した試合は彼にとって忘れられない試合となった。

 須永は今後へ向けて「自分の武器キックなので、そこでミスした試合だったので直していきたいです。そして、チームを安定したプレーで勝たせるGKに今後なっていきたい」と誓った。この日のミスを糧に自分を磨き、「チームを勝たせる」GKになる。

(取材・文 吉田太郎 取材協力 スポーツマネジメント)
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