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[横山杯]「タイトルを取りたかった」前橋育英を勢いづけた“切り込み隊長”FW守屋練太郎

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2トップの一角で先発出場した前橋育英高FW守屋練太郎(2年)

[12.28 横山杯決勝 習志野高 1-1(PK4-5) 前橋育英高 若松競技場]

 優勝への強い思いはプレーに表れていた。前橋育英高(群馬)と習志野高(千葉)が激突した決勝。立ち上がりの拮抗した時間帯に最もゴールの雰囲気を感じさせたのは、タイガー軍団の先陣を切って仕掛けたFW守屋練太郎(2年)だった。

 相手陣内でボールを持つと、ベクトルは常に前へ。スピードに乗ったドリブルや鋭いターン、カットインでマークを振り切り、積極的にシュートを打ってゴールを脅かし続けた。

「やっぱりタイトルを取りたいというのが大きくて、試合は内容も重視していたんですけど、(決勝では)勝つことだけを意識しました」

 チームは飲水タイムを挟み、前半24分に均衡を破る。守屋がMF渡辺亮平(2年)につなぎ、渡辺からのループパスにPA内右でFW高足善(1年)が反応。GKの頭上を越す山なりのシュートを決め、1-0とした。

「自分が(渡辺)亮平にうまくボールを渡せて、そこで(高足)善がドフリーになれたので、自分たちで起点を作れたかなと思います」

 “切り込み隊長”を演じた守屋も絡むゴールで先制した前橋育英だったが、後半28分に同点弾を献上。さらにオープンとなった終盤は互いにチャンスを作り、どちらに転ぶか分からない展開だった。それでも1-1でタイムアップを迎え、勝負の行方はPK戦へ。前橋育英は守屋を含む5人全員が成功し、PK5-4で3年ぶり4回目の優勝を飾った。

「ヒヤヒヤした試合だったんですけど、PKで勝つことも成長だし、勝ち切るというのも大事だと思います。そこはこの遠征を通して良かったところかなと思います」

 個人としては「自分がシュートを決める」ことを課題にして大会に臨み、決勝に至るまで自身のゴールで勝利に貢献してきた。「決勝で決められたらもっと良かったですけど、自分としては貢献できたかなと。個人的に80点です」と、まずまずの自己評価。熾烈なポジション争いに向け、「(今大会は)サブチームなので、どんどん自分のいいところを監督やコーチ陣に見せてアピールして、上に入り込んでいきたいと思います」と意気込んだ。

(取材・文 阿部哲也 取材協力 スポーツマネジメント)
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