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静かな野心。昌平屈指の技巧派、2年生MF平原「誰が見ても良い選手だなと思ってもらえるように」

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昌平高のブレイク候補、2年生MF平原隆暉

 第99回全国高校サッカー選手権が31日に開幕する。昌平高は前回大会8強で今年は優勝候補の一角。目標の全国制覇へ向けた戦いを山口の名門、高川学園高との1回戦からスタートする。

 前回大会はMF須藤直輝、FW小見洋太、MF柴圭汰、MF小川優介の2年生4人が活躍。彼らはいずれも今年、Jクラブへの内定を勝ち取っている。今年、それに続かんと静かに野心を抱いているのが、2年生MF平原隆暉だ。

 技巧派集団・昌平で「一番巧い」とコーチ陣、チームメートも認める2年生MF。以前はボールを循環させるだけになっていた時期もあったが、ここへ来てゴールへ向かう姿勢が向上し、対戦相手にとって怖い選手になってきている。

 選手権予選決勝で2ゴール。その一方、準決勝では後半から得意とするボランチでプレーし、ボールの流れを明らかに向上させている。本人は「自分の力不足を感じていて個の力をつけていきたい。(注目は)感じていないですけれども…」と苦笑するが、「試合を通じてボールを持てる時間も増えましたし、選手権予選で点も決めれたのは自信に繋がったのでそこも良い方向に持っていきたい。やっぱり全国優勝というのは全体的にも個人的にも絶対に獲りたいという気持ちがある。自分の結果も求めていきたいというのがあります」と力を込めた。

 前回大会は登録メンバー外でスタンドから応援。現3年生の先輩たちの活躍に刺激を受けた。「2年生と思わないくらい引っ張って活躍していたので、そういう存在にならないといけないなと思います。自分はボールに触れてなんぼというか、ボールに触れながらゴールに向かって結果を残したいと思います」。前回の先輩たちに負けないプレーをしてチームの勝利に貢献する意気込みだ。

 謙虚だが、目指しているレベルは非常に高い。「取られない選手というのは目指していて、取られないのは前提でどれだけチャンスを作れるかというのは大事にしています。(先輩たちのようにプロになる)チャンスがあるというのは思っていますし、成長を続けなければなれないと思うので、今よりも倍以上というか、成長していければあるのかなと思っています」。目指しているレベルにはまだまだ到達していないかもしれない。それでも選手権で現状の力を存分に発揮する意気込みだ。

「自分的にもインパクトを残したいですし、誰が見ても良い選手だなと思ってもらえるように。そういうプレーのできる選手権にしたいと思っています。」。ピッチで自分を表現して、必ず目標を達成する。

(取材・文 吉田太郎)
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