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[MOM3341]鹿島学園MF土井紅貴(3年)_「なりたい」ではなく「なるんだ」…初戦突破に導く千金弾

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鹿島学園高(茨城)MF土井紅貴(3年)(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]

[12.31 全国高校選手権1回戦 鹿島学園高1-0三重海星高 駒場]

 予選では結果を出せなかった。全国行きを決めたものの、自身の中には悔しさが残った。しかし、全国の舞台で鹿島学園高(茨城)MF土井紅貴(3年)は価値あるゴールを記録した。

 前半をスコアレスで折り返すと、後半10分に土井の右足が試合を動かす。右サイドからFW大澤昌也(3年)が送ったクロスがPA内にこぼれると、「クロスが上がってニアにスペースがあると分かった」と土井が反応。ボールを拾うと、「ダイレクトで打つか迷ったけど、フリーだったのでワントラップした」とボールを落ち着け、右足のシュートでネットを揺らした。

「ニアのスペースを見つけられたのが、一つゴールのポイントだった。相手を見て振り抜けたことが、良いゴールにつながったと思う」

 このゴールが決勝点となり、チームは1-0の完封勝利。「予選ではゴールという結果を出せなかった」と悔しさが残っていた。だからこそ、「全国では結果にこだわっていた。自分のゴールでチームを勝利に導きたい気持ちがあったので、自分のゴールで勝てて良かった」と全国の舞台で奪ったゴールに素直に喜びを表した。

 後半34分には2点目の好機もあった。しかし、右サイドのFW押久保弘人(3年)が送ったクロスの流れから放った決定的なシュートは、ゴールライン付近にいた味方に当たって追加点とはいかず。「自分がもっと落ち着いてゴールに流し込むことができれば得点になったと思う。2点目を決めればゲームをもっと落ち着かせられた。(鈴木雅人)監督からも普段から余裕を持つことを言われているので、次の試合ではもっと意識したい」。短い期間の中でも進化しようと意気込んでいる。

 これまでのチームの過去最高はベスト4。「最高成績のベスト4を超えるのはもちろん、このチームなら本当に日本一を目指せると思うので、『なりたい』と思うのではなく、『なるんだ』という気持ちを持って目指したい」と決意を力強く語った。

(取材・文 折戸岳彦)
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