beacon
TOP > NEWS > 記事詳細

2度のビハインド跳ね返した!コロナ禍で直前入りも“ベター”な調整、那覇西が打ち合い制して初戦を突破

このエントリーをはてなブックマークに追加

那覇西がFW石川元尋(2年)のゴールなどで接戦をものにした(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[12.31 全国高校サッカー選手権1回戦 明桜3-4那覇西 フクアリ]

 第99回全国高校サッカー選手権の1回戦が31日に行われ、フクダ電子アリーナの第1試合では那覇西高(沖縄)が明桜高(秋田)に4-3で勝利した。来年1月2日の2回戦では、市立船橋高(千葉)と対戦する。
 
 一時は2点差、そして2度のビハインドを跳ね返しての大逆転勝利に、那覇西の平安山良太監督は「前半から厳しい試合になりましたが、心折れることなく前に進んだ結果が勝利に繋がったと思う」とホッとした表情で話した。

 試合が動いたのは前半20分、左サイドから崩した明桜は、FW佐藤拓海(1年)のポストプレーから、落としたボールをMF田村仁志(2年)がミドルで狙う。これが豪快にゴールネットに突き刺さると、同26分にはMF三浦柊羅(3年)の右クロスから中央でフリーになっていたFW田中将太(2年)がヘディングで合わせて、あっという間にリードを2点に広げた。

 対する那覇西も徐々に反撃。ただ前半31分のFW石川元尋(2年)が右サイドから狙ったシュートはわずかに枠左、同34分のロングスローを繋いでFW岸本大和(3年)がバイシクルで狙ったシュートはGK佐藤潤一(3年)のビッグセーブに阻まれてしまう。

 しかし前半36分、左CKが逆サイドに流れたボールを拾ったMF山川樹(3年)のマイナスパスを受けたDF金城巧樹(3年)がゴール前に鋭いボールを入れる。これがそのままゴールに入り1点差とすると、折り返した後半2分にはMF照屋圭人(3年)がPKを決めて、同点に追いついた。

 試合が振り出しに戻ったことでより緊張感が張り詰める。ミスは避けたい展開になるが、後半22分、明桜はカウンターからDF小野湖孝(3年)が右サイドの深い位置で追いつくと、前に出たGK伊良皆孝太(3年)を外してクロスを上げる。これをMF佐藤嵐(2年)が左足アウトサイドで押し込んで勝ち越しに成功。那覇西としてはGKのポジショニングが悔やまれる失点となった。

 しかし那覇西も粘りをみせる。後半35分、右サイドでCKを獲得すると、FW岸本大和(3年)の入れ直したクロスを石川が頭で合わせて同点。さらに同39分には今度は左サイドで得たCKをファーサイドに詰めた山川がダイレクトで押し込み、ついに試合をひっくり返した。

 コロナ禍での大会となり、地方勢の関東圏への遠征はより慎重さが求められる状況となっている。沖縄県勢も例年であれば寒さになれるため、そして練習試合などで調整を行うために早めに関東に入るが、今年は大会直前の27日の移動となった。ただ寒さへの対応は選手権を経験した先輩たちにアドバイスをもらうことで補い、試合前のアップも普段より15分から20分多めに行うなど、ベストな選択ができない中でもベターを求めて行動してきた。

 失点しても慌てない。県予選でも全5試合で失点したが、すべて跳ね返してきた経験が、全国大会初戦でも生きた。主将MF山川樹(3年)も「県大会で失点はたくさんあったんですけど、守備の問題を改善しながら臨んできました。今日もタフな試合でしたが、誰も諦めずにボールを追いかけ続けた結果、勝つことができて嬉しいです」と充実の汗を拭っていた。

(取材・文 児玉幸洋)
●【特設】高校選手権2020

TOP