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[MOM3360]市立船橋DF木内拓海(3年)_「自信を持って」プレーするレフティーが鮮やかな右足ミドル

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CKでは左足から好クロスを配給する木内拓海(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.2 選手権2回戦 市立船橋高1-0那覇西高 フクアリ]

 後ろからつなごうとする那覇西高(沖縄)に対して、高い位置からプレスをかける。GK伊良皆孝太(3年)のキックが短くなったところを、拾ったのは市立船橋高(千葉)の10番、MF佐久間賢飛(3年)だった。敵陣で佐久間がタメをつくると、スペースへ走り込んだDF木内拓海(3年)はボールを呼び込んだ。「呼んだら丁寧なボールくれた」。“レフティーの右足”がとらえたシュートは、鮮やかにゴールネットを揺らした。

 これで2試合連続の3ゴール目。もっともこれらのゴールは自信がなせるワザだ。2年生だった昨年度もスタメンを飾った木内だが、「大舞台を経験させてもらうことができて、自信を持てている。そこが去年と大きく違う」と成長した姿を選手権で見せつけている。

 2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響でインターハイは中止、プレミアリーグも「プレミアリーグ2020関東」として7試合に規模を縮小しての開催となった。それでもJクラブのユースチームや流通経済大柏高とのハイレベルなゲームは、「試合を重ねていくうちに、判断だったり、仕掛けの部分で特徴を持てるようになってきた」と木内を強くした。

 2戦3発という記録は波多秀吾監督にとって驚きではないという。「1年生から得点を取ることが多かったが、最近は点数から離れていた。そこがようやく戻ってきた。それがこの大舞台で発揮されてよかったです」。選手権予選に入る前には、DF針谷奎人(2年)がポジションを任せられるほどに成長してきたこともあり、木内はサイドバックから1列前のサイドハーフに。試合中に3-5-2、4-4-2と可変する中で、3バックの際は左のウイングバック、4バックの際は中盤左のサイドハーフに入っている。

 主将のDF石田侑資(3年)も「点がとれるウイングバックは本当に助かります」と信頼を寄せられている背番号3は、「これだけで満足せず、得点やアシストを取れるようがんばりたいです」とさらなる活躍を誓った。

(取材・文 奥山典幸)

●【特設】高校選手権2020

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