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静岡王者・藤枝明誠が0-2から逆転勝ち!39年ぶり出場の新田は健闘も、後半40分の失点で力尽きる

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後半40分、藤枝明誠高MF小林洸が決勝ゴール。(写真協力=高校サッカー年鑑)

[1.2 選手権2回戦 藤枝明誠高 3-2 新田高 駒場]

 静岡王者が大逆転で初戦突破を果たした。2日、第99回全国高校サッカー選手権2回戦が行われ、第1シードの藤枝明誠高(静岡)が新田高(愛媛)に3-2で逆転勝ち。藤枝明誠は3日の3回戦で山梨学院高(山梨)と戦う。

 39年ぶり出場の新田が序盤からFW久保純平(3年)とFW日浦和守(2年)の2トップを筆頭としたハイプレス。入りの悪かった藤枝明誠を押し込む。そして8分には中盤で高く舞い上がったボールのこぼれをMF玉井斗和(3年)が右足ダイレクトでシュート。ボールはGKの頭上を越えて約30m先のゴールネットに吸い込まれた。

 藤枝明誠は徐々にボールが動くようになったが、次の1点を奪ったのも新田だった。20分、右SB大野哲平主将(3年)の右ロングスローの小さなクリアをMF岡田樹(3年)が左足ダイレクトでシュート。DFに当たってコースの変わった一撃はそのままゴール左隅に吸い込まれた。

 まさかの2点ビハインドとなった第1シード・藤枝明誠だが、26分に数的優位を得る。新田DFラインが一瞬対応の遅れた隙を突いたMF小林洸(3年)が抜け出し、背後からファウルを受ける形で転倒。このプレーで新田DFラインの中心の一人、CB白石慶次郎(2年)は退場となってしまう。

 藤枝明誠の攻撃の圧力が増す中、新田は何とか2-0のまま前半を締めようとする。だが、40+2分、藤枝明誠はFW高野雷我(3年)が左サイドを攻略してゴールエリアへラストパス。これに飛び込んだMF横山良唯(3年)が追撃ゴールを挙げた。

 新田の清水祐貴監督は「退場よりも前半終了間際の失点じゃないかなと。(ゴール前の)人数は揃っていましたし。勝負を分けたとすればあの失点だったと思います」と分析。一方、藤枝明誠の松本安司監督は「前半の終わりに1点返せたのが大きくて。(自分たちは県大会で)後半の得点シーン多かった。慌てずにやれば逆転できると信じていた」と振り返る。

 後半、新田は1人少ない状況の中でも5-2-2のような陣形で上手く守っていた。対してラストの質が上がらなかった藤枝明誠は19分、「両サイド高くして前に起点を作りたくて」(松本監督)左SBにレフティーのMF中谷未聖(3年)を投入し、左SBの大型DF増田七翔(2年)を前線へ移す。すると、この采配が当たる。28分、左サイドを攻め上がった中谷がロングクロス。これをファーサイドの増田がダイビングヘッドでねじ込み、同点に追いついた。

 高野のカットインシュートやセットプレーなどで畳み掛けようとする藤枝明誠に対し、新田も玉井が相手DFラインと巧みに入れ替わるなどしたたかに攻め返して見せる。だが、俊足ドリブラーMF渡辺翔太(2年)も加えて攻め続けた藤枝明誠が終了間際に決勝点。40分、右CKの流れから中谷が右クロス。ファーサイドのCB寺田昂弥(3年)のヘディングシュートはポストを叩いたが、跳ね返りを小林が左足で決めた。

 新田は同点、PK戦勝利を目指してGK仙波恒輝(3年)を投入。諦めずに戦ったが、藤枝明誠が3-2で勝利した。苦しみながらも初戦突破を果たした藤枝明誠のMF中山碧主将(3年)は「県大会と同じように前半入り方悪くて2失点してしまったけれど後半、自分たちらしく攻撃的なサッカーができて逆転できたので良かったです」と微笑んだ。

 県予選準決勝で前回日本一の静岡学園高を3-0で撃破。静岡勢連覇へ注目が集まる中での戦いだが、中山は「少しプレッシャーは感じているけれど、そこはあまり気にせずに自分たちのサッカーを思い切りやろうと言っている。気にせずにやっていこうと思っています」。自分たちらしく、攻撃的なサッカーを貫きながら、静岡王者は一戦一戦勝ち上がる。

(取材・文 吉田太郎)
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