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「100点ぐらいの出来」我慢の時間を耐えて最後に仕留めた堀越、丸岡を下し初の8強入り

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堀越は前半30分にMF中村ルイジが先制点(写真協力『高校サッカー年鑑』)

[1.3 選手権3回戦 堀越高 2-0 丸岡高 駒沢]

 第99回全国高校サッカー選手権は3日、各地で3回戦を行い、駒沢陸上競技場の第1試合では堀越高(東京A)が丸岡高(福井)と対戦し、2-0で勝った。29年ぶり3回目の出場で初の8強入りを決めた堀越は5日の準々決勝で青森山田高(青森)と対戦する。

 序盤は一進一退の攻防が続いた。前半4分、丸岡FW新堀陽斗(3年)のシュートは堀越GK平野裕太(3年)がセーブ。堀越は前半16分、MF日野翔太主将(3年)のスルーパスにMF古澤希竜(2年)が右サイドを抜け出し、クロスを上げたが、逆サイドから走り込んだMF中村ルイジ(2年)のヘディングシュートはGK田邊満記(2年)の正面を突いた。

 丸岡は前半21分、右サイドからDF竹島智哉(3年)がロングスロー。ゴール前にこぼれたボールをFW中村晃大(3年)が狙ったが、シュートはクロスバーを越えた。同25分には右サイドの突破から折り返しをMF岡田祥吾(3年)が左足でシュート。強烈なシュートだったが、GK平野が正面で弾き出した。

 押し込まれる時間帯をしのいだ堀越が均衡を破る。前半30分、古澤が右サイドをドリブルで縦に突破。相手を一人かわしてクロスを上げると、中村が打点の高いヘディングシュートをゴール右隅に叩き込んだ。

 1-0で折り返した後半は丸岡の反撃に耐える時間が続いたが、ゴール前で体を張って跳ね返す。丸岡はMF川中浩夢主将(3年)のCK、竹島のロングスローなど再三セットプレーからゴールを狙うが、堀越守備陣が必死のクリア。すると後半アディショナルタイム、堀越はドリブルで仕掛けた古澤がPA内で倒され、PKを獲得。これを日野が落ち着いて真ん中に決め、2-0と勝利を決定づけた。

 苦しみながらも3度目の出場で3回戦の壁を越え、同校初の準々決勝進出を決めた堀越。佐藤実監督は「丸岡さんは本当に良いチームだった」と相手を称えた上で、終盤の劣勢に耐えて最後は2点目を取って勝ち切ったことに「選手たちが冷静に対応してくれて、最後、得点につなげることができたという意味では100点ぐらいの出来だと思う」と手放しで称えていた。

(取材・文 西山紘平)

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