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再び10番・主将として準々決勝に臨む昌平MF須藤直輝「ここからが本当の勝負」

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MF須藤直輝に待望の今大会初ゴールが生まれた

[1.3 選手権3回戦 昌平高3-0創成館高 浦和駒場]

 昌平高(埼玉)のエースに待望の今大会初得点が生まれた。敵陣でボールを失った昌平だが、MF須藤直輝(3年、鹿島内定)、MF平原隆暉(2年)、DF小澤亮太(3年)が素早く創成館高(長崎)の選手にプレッシャーをかける。ボールはFW小見洋太(3年、新潟内定)にわたると、スペースに走り込んだ須藤にスルーパス。GKとの1対1になると、右足で流し込んだ。「攻守の切り替えの速さ、ここ一番の決定力は質が高い」と敵将が舌を巻いた強みが体現された得点だった。

 MF荒井悠汰(1年)、須藤、MF小川優介(3年、鹿島内定)の3得点を前半に挙げ、大きなアドバンテージをもって後半に入ったが、前半に比べてペースはダウンした。「相手の勢いがついてきてしまって、自分たちのサッカーができなくなってしまった」と須藤は反省点を口にした。

 それでも3-0で快勝し、見事に2大会連続の8強入り。須藤が「本当の勝負」というのが、準々決勝以降の戦いだ。昌平の準々決勝の相手は山梨学院高(山梨)。過去3大会に出場している同校の選手権最高成績は、昨年度のベスト8で、この壁を越えることができれば、地元・埼玉スタジアムでプレーすることが叶う。「自分たちは昨年の結果を塗り替えるために1年やってきた」と大一番を見据える須藤は、「絶対に勝たないといけない」と気合い込める。

 2年生だった昨年度も「背番号10&キャプテン」で選手権に臨んだ須藤は、2回戦の興國高(大阪)戦、準々決勝の青森山田高(青森)戦でゴールを挙げており、これで2大会連続のゴールとなった。得点の場面以外でもドリブルでサイドを攻略し相手の脅威となっていたが、「もっとできると思っている」と自信のできに物足りさなを覚えている。「全国大会ということでマークも厳しい」。大会屈指のアタッカーへ、敵チームは警戒を強めないわけにはいかない。それでも「去年の得点(2得点)は越えたい」と語気を強める。「ゴールを取り続けるうえで、この1点は大きい」と準々決勝以降の爆発を予感させた。

(取材・文 奥山典幸)

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