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相手が藤枝明誠なら、お前だ…先発起用に結果で応えた山梨学院MF浦田拓実「自信につながる」

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先制点を叩き込んだ山梨学院高(山梨)MF浦田拓実(3年)

[1.3 全国高校選手権3回戦 藤枝明誠高1-1(PK6-7)山梨学院高 駒場]

 今大会初先発。燃えないわけがなかった。山梨学院高(山梨)MF浦田拓実(3年)は、指揮官の抜擢にゴールという結果で応えた。

 ここまでの2試合、山梨学院の右サイドハーフの位置にはロングスローという大きな武器を持つMF新井爽太(3年)が入っていた。しかし、この日は浦田が起用された。長谷川大監督が、その意図を明かす。

「中盤のこぼれ球を奪ったとき、藤枝明誠のCBとSBのところに、背後をとられる動きに弱みがあると考えていた。浦田は一瞬でラインをブレイクする強みがあり、藤枝明誠のディフェンスラインに非常にマッチすると思って起用した」

 そして、前半31分に大仕事をやってのける。相手のバックパスを必死に追い、GKのキックミスを誘うと、そのボールをFW野田武瑠(3年)がカット。右サイドを駆け上がると、浦田はオフサイドにならないようにポジションを下げ、「絶対に野田からパスが来ると感じていた」とパスを受けられる位置に。その言葉通り、野田からラストパスが届けられると、右足で丁寧に流し込んで先制点をマークした。

「今季、自分はケガが多くて全然スタートで出れなくて、ベンチからずっと見ていたので、出たら点を取ると思っていた。最後は流し込むだけだったけど、うまく流し込めて良かった」

 チームは前半33分に追い付かれたものの、1-1で前後半を終えて迎えたPK戦をGK熊倉匠(3年)の活躍でモノにし、準々決勝へと駒を進めた。

 浦田自身は後半35分にピッチを後にしていたが、「チームの勝利に貢献できたと思う」と白い歯を見せると、「全国の舞台で点を取れたのは自信につながる。次も狙っていきたい」と次戦以降への意気込みを示した。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2020

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