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[MOM3379]帝京長岡FW葛岡孝大(3年)_辿り着いた「戻ってこないといけない場所」…チームに勢いもたらした先制弾

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帝京長岡高(新潟)FW葛岡孝大(3年)

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]

[1.5 全国高校選手権準々決勝 市立船橋高1-2帝京長岡高 フクアリ]

「戻ってこなければならない場所に戻ってこれた」――。前回大会で姿を消すことになった準決勝の舞台。チームを再び、その舞台に導くため、先制点を奪って勢いをもたらしたのが帝京長岡高(新潟)FW葛岡孝大(3年)だった。

 この試合に賭ける思いは強かった。1年前に先輩たちが辿り着いた準決勝の舞台に再び立つため。そして、3回戦で負傷したFW石原波輝(3年)への思いがあった。

「石原とはずっと2トップを組んできた。(準々決勝に)出るのが厳しい状況になり、石原自身も厳しかったと思う。けど自分やチームメイトにいい声掛けをしてくれたので、石原のためにも次のステージに行かないとという思いがあった」

 序盤から攻勢をかけると、0-0で迎えた前半26分に先制点を叩き込む。MF上野一心(3年)が高い位置でのボール奪取を成功させると、葛岡が巧みにポジションを移す。「上野が前向きでドリブルした瞬間に体の向きを変えた。相手の4番の裏に入り、前向きに自分がパスを受けられるようにした」。上野からパスを呼び込むと、左足のシュートでネットを揺らした。

「先制点が大事だと思っていたので、自分が決められて良かった」

 優位に試合を進めるチームは前半30分に上野が追加点。その後、3点目は生まれなかったものの、市立船橋の反撃を1点に抑えて2-1の勝利を収め、2年連続でのベスト4進出を果たした。

「戻ってこないといけない場所に戻ってこれた。ここからがスタートだと思っている」。4強入りを決めて表情を引き締めると、「チームを勝たせられる得点やプレーを準決勝、決勝で見せたい。まずは去年越えられなかった準決勝を越えられるように良いプレーをしたい」と意気込む。

 ここまで2試合連続ゴール。3試合連続ゴールを記録して、チームを史上初の決勝へと導きたいところだ。

(取材・文 折戸岳彦)
●【特設】高校選手権2020

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