beacon

阪南大、無念の1回戦敗退…仙台内定、主将DF真瀬「勝負弱さが出てしまった」

このエントリーをはてなブックマークに追加

[1.6 #atarimaeni CUP1回戦 阪南大0-2 法政大]

 関西リーグ2位の阪南大が、法政大(関東7)との1回戦注目カードに0-2で敗れ、初戦で姿を消した。前半は勢いよく入った阪南大だったが、風下の後半に失速。セットプレーから2失点を喫した。

 試合前から誤算はあった。センターFWでの起用を予定していたFW松原大芽(2年=作陽高)が前々日練習で負傷。須佐徹太郎監督も「肝心な選手。今季は股関節痛で出遅れていたが、ようやく調子が上向いてきていた」と期待していた選手だったが、無念の離脱。そのため、DF登録の津野ジュウリオ心(3年=豊川高)をFWで先発せざるを得なくなった。

 ただ指揮官は「直前で怪我人も出たが、よくやったと思う」と評価した。

 今季の阪南大はコロナ禍で後期のみとなった9月開幕のリーグ戦にも間に合わず、10月からの参戦となった。「例年の開幕の状態が11月くらい。やりながらチームを作っていって、12月の頭くらいからチームらしくなった」。新型コロナウイルス感染者の濃厚接触者と判定され、ホテルで何週間も監禁状態にあう選手もいたという。

 しかし選手たちにはオンラインでのトレーニングを科していたが、多くの選手が意識を高く保ってメニューを消化。チームが再始動した際に体力テストを実施したところ、監禁状態にあったはずの選手たちも普段とそん色ない数値を叩き出したという。「夏の暑い時期に監禁状態から落ちなかったのは立派。ちゃんと自分を追い込める子たちだなと。今日もそういった子たちが頑張ってくれた」。不安がいっぱいだったはずの時期の選手たちの踏ん張りを、須佐監督は褒めたたえていた。

 主将DF真瀬拓海(4年=市立船橋高/仙台内定)はこの試合、前半から積極的に攻撃参加。右サイドで脅威となり、法大を押し込んだ。また1点を追う後半からは、「阪南に入ってからはおそらく初」だという左SBに移動。ただセットプレーから許した2失点での敗戦に「自分たちの勝負弱さが出てしまった」と悔やむ結果に肩を落とす。全国大会で関東のチームを破るという目標ととうとう果たせぬまま、大学最後の試合を終えることになった。

 卒業後に進むベガルタ仙台では昨季、J1リーグ戦11試合に出場。プロの水に慣れた状態で、晴れてルーキーイヤーを迎えることになる。「体も強くて、上手い選手ばかりだったけど、その中でも自分の強みを生かせるのかなと、自信にもなりました。大学に戻って課題に向き合う時間もできたので、開幕から活躍できるように頑張りたいです」。プロでの活躍が、成長を促してくれた阪南大への恩返しになる。

(取材・文 児玉幸洋)
●#atarimaeniCUP特集ページ

TOP