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[MOM693]甲南大FW木村太哉(4年)_全国初勝利へ導く先制ミドル弾! 岡山内定FWは走って闘う「元気印」

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甲南大MF木村太哉(4年=札幌大谷高/岡山内定)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.6 #atarimaeniCUP1回戦 甲南大 2-0 日本文理大]

 甲南大の歴史で初めてJリーグへの道のりを切り開いたMF木村太哉(4年=札幌大谷高/岡山内定)が、豪快なミドルシュートで全国初勝利への扉も開いた。

 0-0で迎えた前半26分、木村は味方のパスを受けて前を向くと、相手との駆け引きでシュートを決断した。「持った瞬間、前にスペースがあって、僕がドリブルが特長だと相手が知っていたのか、相手が一歩引いた。シュートコースが右にも左にも見えてきたので、GKがいない左側を狙った」。右足から放たれたミドルシュートはゴール左隅へ。「あまりシュートが上手い選手ではないので気持ちで打った」と謙遜したが、ポストに当たってゴールに入る見事な精度が光った。

 その後、チームはさらに1点を追加し、前半2点リードで試合を折り返した。後半は相手の日本文理大に主導権を握られる時間帯も続いたが、木村は一時右サイドハーフにもポジションを変えながら前線からの守備でも奮闘。「主将というのもあるが、チームの元気印というか、僕がアグレッシブにプレーして、守備にも攻撃にも球際に関わることで、他のメンバーも刺激を受けてより一層頑張らなきゃって思ってもらえれば満足」。走って闘う献身性でもチームに良い影響を与える働きを見せ、学校初の全国出場で初勝利をもたらした。

 来季からは甲南大初のプロ選手として、J2のファジアーノ岡山に加入予定。「練習参加をさせていただいた中で2度追い、3度追いするところや、球際を激しくいくところ、ゴール前で果敢に仕掛けていく姿勢は通用すると感じた。そこに伴う技術と、もう少しフィジカルを強くしていけば、J1でも通用する選手になれるのかなと考えている」。大卒選手は即戦力の働きが求められるが、すでに心の準備はできている。

 そんな姿勢は後輩たちにも伝わっているだろう。木村は「僕自身がプロを目指しているのもあったが、後輩でもプロを目指したい選手が数人いる」とした上で「今までの環境だと口に出して『プロを目指す』と言いにくい状況だったが、僕自身がこうやってプロに入ったということで目指せる環境だと感じてもらえる。チームに良い影響を与えられていれば本望」と道を切り開いた先輩としての自覚を語った。

 そうした歴史をつないでいく上でも、最後の大会となる『#atarimaeni CUP』で大きな爪痕を残す構えだ。「ここで活躍してアピールしてからプロに入っていきたいと思っていた。得点という形でもチームの勝利という形でも表現できたので良かった」と全国初陣への手応えを述べた木村は「僕らはベスト4という目標を立てているので、達成できるように頑張りたい」と、甲南大としての次のステージも見据えていた。

(取材・文 竹内達也)
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