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[MOM3382]静岡学園MF松永颯汰(2年)_“裏選手権”で違い示した10番候補、決勝でもゴール

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前半37分、静岡学園高MF松永颯汰が2点目のゴール

[高校サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.6 NEW BALANCE CUP決勝 帝京高 0-2 静岡学園高 時之栖裾野G]

 準決勝の2アシストに続き、決勝でも貴重なゴールを決めた。静岡学園高MF松永颯汰(2年)は1年時からAチームに帯同していた期待の存在。技術と強さを併せ持つMFはドリブル、パス、シュートでチームにゴールをもたらす。

 決勝の序盤はボールロストするシーンもあったが、徐々に改善。仕掛け役、繋ぎ役、ボールの収まりどころにもなると、1-0の前半37分に個でゴールをこじ開けた。敵陣PAやや外側でボールを受けた松永は、最初の仕掛けこそDFに引っかかったものの、すぐにこれを拾うと「(体勢が半身だったので)ルーレットをしようと思った」と反転して前を向き、右足を振り抜く。これがゴール左を破った。

 準決勝は絶妙なスルーパスで逆転勝利をもたらすなどエース格として優勝に貢献した。その松永は昨年も先発を務めていたが、敗れた選手権予選準決勝はベンチスタート。昨年も期待値は大きかったが、パスやトラップの細かなミスが増え、ドリブルで抜き切れないという課題も出て、中心選手として先輩たちの勝利に貢献することができなかった。

 ただし、「そこ(課題)も自分の中で分かっていって練習して来て、この裏選手権に繋げられたので良かったです」と松永。今大会の指揮を執った齊藤興龍コーチも「大会を通して全体的に違いを見せた。存在感は凄くピッチ上であったと思います」と認めるプレーだった。

 松永は今年の目標について、「自分でもゴール決めれるし、アシストもできるように。取れたら『10』もらって活躍できたら」。そして、「去年出れんかった分、選手権で優勝することとインターハイとかもある。第一にプロを目指しているので、そこでプロの目に留まるプレーとかどんどんしていきたい」と語った。

 ガンバ大阪門真ジュニアユース時代の先輩、帝京長岡高MF川上航立主将(3年)が選手権で活躍。ベスト4進出の立て役者になっている。「ガン門の時は潰し(と繋ぎ)だったんですけれども、ちょっと今プレースタイルが変わっていて、びっくりしています」。磨いてきた体幹の強さとテクニックが特長の10番候補が、1年後は先輩のように選手権で輝く。

(取材・文 吉田太郎)

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