beacon

[NEW BALANCE CUP]日体大柏は元代表MFの父持つWB酒井が1アシスト。目標は全国で「活躍して優勝」

このエントリーをはてなブックマークに追加

日体大柏高の右WB酒井愛輝は1アシスト

[1.6 NEW BALANCE CUP準決勝 日体大柏高 2-3 静岡学園高 時之栖裾野G]

 千葉を突破し、全国で活躍する。日体大柏高は「2021 NEW BALANCE CUP」(通称:裏選手権)準決勝で静岡学園高と対戦。前半6分、右WB酒井愛輝(2年)が斜めに入れたパスからFW鈴木隼(2年)が先制点を決めると、同点に追いつかれた直後にMF仲田晋梧(2年)の高速クロスをFW吉田眞翔(1年)が合わせて再び勝ち越した。

 非常にテクニカルな静岡学園にボールを握られ、押し込まれる時間も多かったが、大黒柱のDF土屋巧主将(2年)を中心に相手のドリブルに食らいつき、中央から外側へ押し出す守備で対抗。また、ボールを奪うと、素早く正確に繋ぎ、前線で存在感放つ鈴木の力強い動きなどを交えて攻め返すなど、好勝負を演じてみせた。試合は後半の2失点で逆転負けしたが、次に繋がる一戦となったことは間違いない。

 1点目をアシストした酒井は「クロスだったり、(攻撃面で)落ち着いたところ」を特長とし、昨年も公式戦を経験してきた攻撃性能高いサイドプレーヤー。球際の守備も課題を持って取り組んできたMFは今年、主軸としてチームを引っ張る意気込みだ。

 酒井の父は、元日本代表MFで柏の中心選手として活躍したMF酒井直樹氏。提携クラブの柏から派遣される形で20年まで5年間に渡って日体大柏の監督を務めてきた。入学時から父の指導を受けてきた酒井は「最初はめちゃくちゃ違和感あったんですけれども、関係とか慣れてきて」。その父は目標のプレーヤーでもある。元々FWだった酒井だが、「ウイングで同じなので」意識してサイドでのプレーにチャレンジしてきた。

 父のようなスピードがない分、普段から全体練習後にコーンドリブルやパス練習を行うなどテクニック向上にこだわってきた。その武器を今年はより発揮し、「僕が全試合アシストする勢いで戦って、キャプテンの土屋と引っ張りながらインハイ、選手権、2つともタイトル取れれば良いと思います。今年はインハイと選手権にまず出て、その中で活躍して優勝したいですね」という目標を持っている。

 今大会は同じく柏から派遣されている根引謙介氏(元柏DF)の指揮の下、金光大阪高、遊学館高、帝京高、岡山学芸館高、東海大相模高に勝利。県外の強豪校に勝ち切る強さを示した。日体大柏は19年に市立船橋高、流通経済大柏高の千葉2強を破ってインターハイ出場。だが、選手権出場はまだないだけに、今年必ず歴史を塗り替える。

(取材・文 吉田太郎)

TOP