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東海大が20年ぶり全国ベスト4!! 王者明治大撃破の勢い止まらず、県リーグ勢が1994年以来の大躍進

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[1.11 #atarimaeniCUP準々決勝 東海大 3-2 日本大]

 2020年度の大学サッカー日本一を決める『#atarimaeni CUP』は11日、準々決勝が行われ、東海大(関東9)が日本大(関東5)を3-2で破った。東海大は総理大臣杯を制した2000年度以来、20年ぶりの全国ベスト4入り。21日の準決勝では順天堂大(関東6)と対戦する。

 準々決勝で前回王者の明治大(関東2)を破った東海大の快進撃が止まらない。今季の神奈川県1部リーグを無失点で全勝し、アミノバイタル杯を5位で勝ち抜いて辿り着いた全国大会で準決勝進出が決定。都道府県リーグの代表としては1994年の国際武道大に並ぶ過去最高タイの4強入りとなった。

 東海大の布陣は3-4-2-1。GK宮崎浩太朗(3年=大宮ユース)がゴールを守り、3バックは左からDF面矢行斗(4年=東海大仰星高/栃木内定)、DF米澤哲哉(4年=湘南工科大附高)、DF鈴木颯太(1年=東海大高輪台高)。ダブルボランチはMF丸山智弘(4年=作陽高)とMF堤太陽(2年=東海大福岡高)が構え、ウイングバックは左にMF高田悠(2年=東海大福岡高)、右にMF藤井一志(1年=東海大高輪台高)。2シャドーはFW砂金大輝(4年=暁星国際高)とFW杉山祐輝(2年=東邦高)。1トップにはFW武井成豪(4年=東海大高輪台高)が入った。

 対する日本大も関東2部リーグからの躍進組。3-4-2-1の布陣で入った。GK山内康太(3年=甲府U-18)を最後尾に置き、3バックは左からDF青木駿人(1年=日大藤沢高)、DF東憲也(3年=四日市中央工高)、DF景山豪(3年=興國高)。MF長澤壮竜(2年=前橋育英高)とMF橋田尚希(1年=JFAアカデミー)がダブルボランチを組み、ウイングバックは左がDF小林佑熙(1年=横浜FCユース)、右がDF山崎舜介(3年=前橋育英高)。2シャドーにはFW千葉隆希(2年=市立船橋高)とMF大森渚生(3年=東京Vユース)。1トップにFW荻原翼(3年=JFAアカデミー)が入った。

 試合は互いにロングボールを中心に攻撃を組み立てる固い立ち上がり。それでもパワーで上回った東海大が次第に主導権を握った。堤のロングスローや面矢がキッカーを務めるセットプレーで押し込むと、相手ディフェンダーに後ろ向きの対応をさせて敵陣で圧倒。一方の日本大は大森を低い位置に落としてビルドアップを改善させるも、東海大が先にスコアを動かした。

 前半24分、東海大は左サイド深くで砂金がプレッシャーをかけると、相手センターバックからボールを奪ってショートカウンターをスタート。戻したパスを受けた丸山が左足でゴール前にクロスボールを送り込み、最後は反対サイドから飛び込んだ藤井がダイビングヘッドで叩き込んだ。

 さらに東海大は前半30分、再び砂金のボール奪取から左サイドを攻め込むと、藤井がつないだボールを杉山が受け、カットインから左足を一閃。青木がゴールカバーに入ったが、強烈なシュートをクリアできず、ボールはゴールマウスに吸い込まれた。東海大は2点のリードを奪ってハーフタイムを迎えた。

 日本大は後半開始時、小林と千葉に代わってMF鬼京大翔(3年=流通経済大柏高)とDF近藤友喜(2年=前橋育英高)を投入。すると開始3分、相手ロングスローを起点にカウンターを繰り出した。セカンドボールを拾った鬼京が山崎とのワンツーで抜け出し、裏へのスルーパスに近藤が反応。最後は1対1のシュートを落ち着いて流し込み、1点を返した。

 それでも東海大は後半12分、相手ゴールキックを高田がカットし、砂金が左サイドをドリブルで攻め上がると、ゴールライン際から左足でハイクロスを供給。ここに飛び込んだのは直前に投入されたばかりのFW山田泰雅(3年=厚木北高)。ヘディングシュートは真上に浮き上がったが、落下点に入って二度目のシュートを頭で押し込み、再び突き放しに成功した。

 しかし、日本大も譲らない。後半37分、右サイドからのFKを大森が左足でニアサイドに蹴り込むと、トリッキーなヒールキックで荻原がそらし、ファーサイドで近藤が反応。ダイレクトシュートには東海大の堤がゴールカバーに入ったが、ボールはゴールラインを越えていたと判定され、またしても1点差となった。

 だが、最後は東海大が逃げ切った。途中出場の山田を中心に前線から相手のパスコースを限定し、相手の決定機につながる可能性を阻止。日本大は後半42分、人数をかけた攻撃から景山が角度のないところから果敢に狙うもわずかに枠を外れ、近藤のロングスローも不発に終わった。アディショナルタイム4分でも試合は動かず、そのままタイムアップ。秋のアミノバイタル杯では日本大を相手に敗れた東海大がリベンジを果たし、準決勝に歩みを進めた。

(取材・文 竹内達也)
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