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[MOM708]順天堂大DF杉山直宏(4年)_堀池監督も絶大な信頼寄せるキック精度で好アシスト

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[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[1.11 #atarimaeni CUP1回戦 桐蔭横浜大0-1順天堂大]

 この試合、唯一の得点が生まれたのは前半33分、右サイドからDF杉山直宏(4年=大津高/熊本内定)が左足で蹴り入れたボールに競り勝ったMF新関成弥(3年=清水ユース)が頭に当ててゴールネットを揺らした。

 杉山は後半開始直後のFKでもFW大森真吾(2年=東福岡高)の頭に合わせて決定機を演出。この場面は相手の好守に遭ったため得点にこそならなかったが、相手の脅威になり続けた。

 堀池巧監督も「ここ最近の順大はリスタートで点が取れなかった。今年だけで5年間分くらい取っている」と、独特の言い回しでキック精度を絶賛。「トーナメントの中で主導権を握ることを考えたら、リスタートは貴重」とその重要性を強調した。

 ただ最近はあまりいいボールが蹴れていなかったことを悩んでいたという。ただしそこは気持ちを強く持ち、自分の左足を信じて、ボールを蹴り続るだけ。「中にヘディングが強い選手がたくさんいるので、自分がいいボールを蹴れば勝利に近づく。あと少しという手ごたえもありました」と前向きに取り組んだ。

 昨年11月末に高校時代を過ごした地に本拠地を置くロアッソ熊本への入団内定が発表になった。決め手は「一番最初にオファーをくれたこと」を挙げるが、練習参加はせずに決めた。そして何より「サッカーが自分のスタイルに合っている」ことが大きかったようだ。

「自分の中でもストロングは左足と縦の仕掛け。ロアッソさんでは右の前をと言われています。そこが自分の中でも一番やりたいポジションなので、持ち味を生かせると思います」

 日本一まであと2勝。過去に総理大臣杯6度、大学選手権(インカレ)で3度優勝している名門だが、総理大臣杯は1996年、インカレは1989年の優勝が最後となっている。2年前の18年度のインカレで13年ぶりに準決勝に進出したが、優勝した法政大に延長戦の末に敗れて涙を飲んでいた。

 杉山も「自分たちが来てベスト4の壁を越えられていない。強い思いはあります」と意識を十分にする。準決勝で対戦する東海大は2年前のアミノバイタルカップの2回戦で苦杯をなめた相手でもある。「そこはリベンジという気持ちで戦いたい」。名門復活の時が近づいている。


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