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2年連続準優勝で「勉強させられた」青森山田、100回大会でリベンジへ

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青森山田黒田剛監督は「最後までがんばってくれたことを誇りに思う」

[1.11 選手権決勝 山梨学院高2-2(PK4-2)青森山田高 埼玉]

 優勝候補本命と目されながら、重圧に打ち克って決勝まで進出した青森山田高(青森)。3度目の日本一を懸けた第99回全国高校サッカー選手権は、PK方式の末に涙をのんだ。
 
 青森山田にとって5回目の選手権決勝。奇しくも初めて選手権優勝に王手をかけた、2009年度の相手と同じ山梨学院高(山梨)戦となった。そのときと同じように前半の早い段階で山梨学院に先手をとられてしまったが、DF藤原優大(3年)とMF安斎颯馬(3年)のゴールで逆転。今大会のチームの顔となっていた決めるべき2選手が得点したことで青森山田のゲームになるかと思われたが、同点弾を許し、PK方式までもつれるとPK巧者の山梨学院に屈した。

 延長戦までの110分間で、シュートの数では24対7と大差がついたが、「決めるところで決めないとダメだし、チャンスの数で勝負するわけではない」と自身5度目の決勝に挑んだ黒田剛監督は諭し、「山梨学院のほうが1人1人がやるべきことを徹底していた」と敗戦を認めた。

 それでも指揮官は「総体やプレミアリーグ、さまざまなまものが中止になって心が折れそうな時期もあったんでしょうけど、選手権が開催されることを信じてがんばって積み上げてきた」と選手たちを称え、「頭が下がる思い」とコロナ禍での1年を回想する。

「こういうゲームはミスをしたら勝てるものも勝てない」。選手権2度制覇の名将をして「改めて勉強させられた」99回大会。国見(長崎)以来、戦後2校目しか遂げていない3年連続でのファイナル進出は、2年連続で準優勝に終わった。「3度目の正直でなんとか果たしたい」。続く100回大会でのリベンジを強く誓った。

(取材・文 奥山典幸)
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