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東北決勝も6-1。ライバルを圧倒し続けた新生・青森山田はより隙無く、強いチームへ

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青森山田高が4連覇を達成した

[1.25 東北高校新人選手権決勝 青森山田高 6-1 仙台育英高 Jヴィレッジ]

 青森山田が圧倒し続けて4連覇――。第20回東北高校新人サッカー選手権大会決勝が25日午後に行われ、3連覇中の王者・青森山田高(青森)が仙台育英高(宮城1)に6-1で快勝。4年連続8回目の優勝を飾った。

 準々決勝で明桜高(秋田1)を5-1、準決勝で尚志高(福島1)を5-0で破り、決勝も5点差をつけて快勝。全国高校選手権後、雪の青森では雪中トレーニングのみだったという青森山田だが、堂々の内容、結果で頂点に立った。

 例年、東北新人戦の指揮を執っている正木昌宣コーチも「今できることをキチッと発揮しようということと、青森山田として結果にこだわること。その2つに関してはかなり大会が始まる前から選手たちと話をしていたので、結果としてしっかり東北チャンピオンになることと、今個人としてできることを発揮してくれた選手も多かったので、そこは良かったと思います」と頷いていた。

 青森山田は開始2分にゲーム主将のMF藤森颯太(2年)、3分にCB三輪椋平(2年)が決定的なシュートを打ち込むなど、今大会無失点で勝ち上がってきた仙台育英を立ち上がりから飲み込もうとする。

 そして4分、U-16日本代表候補の左SB多久島良紀(1年)の左ロングスローをニアの三輪が頭で合わせて先制点。さらに7分には、今大会印象的な働きを見せていたMF小原由敬(2年)のループパスからFW名須川真光(2年)が右足ループシュートを決めて2-0と突き放す。

 仙台育英も徐々に高い位置でボールを奪い返す回数を増やして反撃。だが、右SB大戸太陽(2年)、CB丸山大和(2年)、三輪、多久島と並ぶ青森山田の4バックは、新DFリーダーの三輪を中心に強固。仙台育英はカウンターからMF明石海月(2年)が前を向くシーンなどもあったが、青森山田ゴールを脅かすことができない。

 逆に青森山田はセカンドボールを収めて司令塔のMF本田真斗(2年)やMF中山竜之介(1年)がサイドへ展開。MF小野暉(2年)の仕掛けやセットプレーから追加点を狙う。だが、仙台育英は前半終了間際に迎えた最初の決定機をゴールへ結びつける。上手く相手CB2人の間に潜り込んだFW佐藤遼(2年)が、左SB笹谷光成(2年)の左足クロスを頭でファーサイドのゴールネットへ流し込む。エースFWの今大会4試合連続となるゴールで1点差とし、前半を折り返した。

 反撃ムードが高まった仙台育英だったが、後半開始直後、中途半端にプレーを止めてしまってピンチを向かえると、青森山田FW小湊絆(1年)にゴールを許してしまう。城福敬監督は「面白い試合ができると思ったけれど、あれで緊張の糸が切れてしまった」と悔やむ失点。これで勢いが低下した仙台育英に対し、青森山田は6分にもGK沼田晃季(2年)のキックを前線の名須川が競り勝ち、セカンドボールを拾った小原が決めて4-1とした。

 仙台育英も16分に右SB市川怜生(2年)のアーリークロスからチャンスを迎え、その後もU-16日本代表候補MF島野怜主将(2年)が果敢に仕掛けていたものの、2点目を奪うことができない。逆に青森山田は28分、左の交代出場MF{{田澤夢積}(2年)からパスを受けたFW渡邊星来(2年)が豪快な左足シュートを決めて5点目。その後も決定機を作り続け、アディショナルタイムにMF寺田律稀(2年)の右CKを丸山が頭で決めた。

 最後まで圧倒し続けることをテーマに新チームを立ち上げた青森山田が、堂々の優勝。それも、選手権で優秀選手に選出されたU-18日本代表候補MF松木玖生(2年)とMF宇野禅斗(2年)が不在の中で強さを見せつけた。

 選手権準優勝のチームから浦和へ進むCB藤原優大(3年)や岩手入りした左SBタビナス・ポール・ビスマルク(3年)、選手権得点王のMF安斎颯馬(3年)らが卒業するが、元々2年生は注目の世代。また選手権出場組以外でも、Bチームなどのカテゴリーで鍛えられてきた選手たちが、ハードワークを徹底しながら自分の特長を発揮していた。

 正木コーチは昨年からの経験者たちが「青森山田としてあるべき姿」を新たな選手たちに伝えてくれていること、また「下のカテゴリーも指導者がキチッとついて、頑張ってやってくれているので上に引き上げることができている」ことを説明する。青森山田中出身選手も継続して主力に。常勝軍団は土台がより強固なものになってきている。

 ただし、今シーズンはまだ始まったばかり。ライバルたちが打倒・青森山田を目指してくる中、自分たちも雪の青森で個々、チームとしてのベースをより引き上げなければならない。少ないピンチで失点していること、また、選手権決勝のように、上手くいかない時にどう改善できるかも課題。藤森は「完成度はまだまだ低いですし、やらなければいけないことの徹底度具合はまだまだかなと思っていて、(今大会も)点差は点差なんですけれどもちょっとした細かなところを(黒田剛)監督からは求められると思うので、隙を見せない青森山田を作っていきたいと思っています」と誓った。意識高く、チーム一丸となって成長を続け、1年後の選手権で戦後最多タイとなる4年連続の決勝進出、そして3度目(同5位タイ)となる日本一へ。またプレミアリーグ、インターハイでも圧倒し続けて勝つチームを全員で作り上げる。

(取材・文 吉田太郎)

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