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「一つ大きな自信になった」。仙台育英は小柄な左SB笹谷が青森山田相手に高精度クロスでアシスト

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仙台育英高の左SB笹谷光成は得意の左足によってアシストを記録

[1.25 東北高校新人選手権決勝 青森山田高 6-1 仙台育英高 Jヴィレッジ]

「小学校の時から左利きってだけで武器になると言われていて、左足のキックを中心に磨いてきたんですけれども、それを決勝の舞台で自分のクロスで得点に繋がったのは一つ大きな自信になったのかなと思います」

 後半開始直後の失点から崩れた仙台育英高だが、それでも良さが出た部分もあった。その一つが前半終了間際の得点シーン。高精度の左足を持つ左SB笹谷光成(2年)のピンポイントクロスから、FW佐藤遼(2年)が頭で堅守・青森山田高のゴールを破った。このアシストは登録身長165cmの小柄なSB、笹谷にとって自信となったようだ。

 仙台ジュニアユース出身だが、仙台ユースに昇格することができなかった。それでも、「どこのチームであれ、自分は上を目指すために今やれることを全力でやるだけだと思って、日々の練習をやっています」という笹谷は、努力を続けて下級生時から仙台育英で先発を勝ち取り、選手権2試合で先発出場している。

 以前は切り替えのスピードや考えるスピードが不足していたというが、「2年生になって全てのスピードを速くしていかないと上ではやっていけないなと自分でも実感して、意識してやっていたらスタメンで出ることができました」。局面を変えられる左足に加え、動きのキレを城福敬監督に認められての先発起用だった。

 目指す姿はゴールを奪う左SBだ。準決勝ではチームのファーストシュートを打ち込んでいたが、「自分の持ち味の左足でゴールも獲りたいと思っています」と意気込んでいる。一方で、全国2位の青森山田との戦いを経験し、より走力や相手に身体をぶつける部分など“小さくてもできること”磨く考え。そして、憧れのSBジョルディ・アルバ(バルセロナ)のように、前線の選手を追い抜いて攻め上がってゴールも決め、たとえGKがかわされてもカバーをしてゴールを守り切る選手になる。
 
(取材・文 吉田太郎)

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