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長谷部誠のボランチ起用が主な要因…“間違った買い物”とも言われていたMFがついに開花

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 MF長谷部誠の中盤起用が、MFジブリル・ソウの好調の主な要因と見られているようだ。ドイツ紙『ビルト』フランクフルト版が「ジブリルが急にこれほど良くなった理由」と題した特集記事で指摘した。

 スイス代表MFのソウは2019年夏にヤングボーイズから恩師アディ・ヒュッター監督の元へ移籍。フランクフルトでの初シーズンは公式戦40試合に出場するも今ひとつインパクトを残せず、2020-21シーズン前半戦には“1000万ユーロかかった間違った買い物”とまで批判が集まっていた。

 だが、ここに来てソウは大きく変貌。「23歳のジブリル・ソウは急にフランクフルトMFのエンジンに化した。自信に満ちており、デュエルに強く、スピーディーな上、勇敢。そして、何より信じられないほど高いパス精度を記録している」と絶賛する『ビルト』はその好調ぶりの主な要因として長谷部の存在を挙げている。

「主な要因はソウのMFでの新しい相方だろう。アディ・ヒュッター監督は年明けにスイス人の隣にベテランのマコト・ハセベを置いたことにより、彼を覚醒させたのだ。ハセベはソウに、フランクフルトでは低調ながらもスイス代表チームでは結果を出させたグラニト・ジャカと似たような効果をもたらす。それぞれに与えられる役割が明確であるからだ。ハセベやジャカがポジションをより忠実に取ることにより、ソウはより自由にプレーし、輝きを放つことが可能となる」

 同紙の記者が最も活かされるソウの能力は「ボールを低い位置で拾い、持ち前のスプリント力(今季の最高値は34.1 km/h)を発揮し、すぐさま攻撃に転じる」プレーとのこと。「背後にハセベがいれば、よりリスクを冒せるようになり、自らペナルティーエリアに侵入することができれば、前方の選手たちを活用するプレーも可能となる」と分析。相手の攻撃時には「ハセベが直ちに彼に指示を出し、的確なポジションに導く」と分析している。

 また、記者は2人の関係性について「キープ力に長けているため、相手がより有名なハセベのみをマンマークすることが多い」とも指摘。ハセベがソウとのコンビから得られるメリットとしては、「より足が速いソウが守備において彼の代わりに相手を追跡(2021年には46本のインターセプトを記録)できる」と続けた。

 なお、ソウは長谷部が久々にMFで起用された先月2日のレバークーゼン戦後、「マコトの隣でプレーするのは比較的楽なんだ」と明かすと、「彼はブンデスリーガで1000試合をこなしたかのようなイメージだ。僕をものすごく助けてくれるし、チーム全体に指示を出してくれる」とそのリーダーシップを称賛。本人も当初からベテランとのパートナーシップに大きな手応えを感じていたようだ。

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