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間もなく発足1年の「Kanagawaゴールキーパーアカデミー」。元甲府、福岡GK、向上高監督の小林代表が基本を大事に指導

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「Kanagawaゴールキーパーアカデミー」で成長を目指しているGKたち

「可能性を最大限に伸ばし、指先1つで勝敗を変えられるGKを育成すること」の理念と「育成年代における神奈川県GKの水準UP」「一人でも多くのGKコーチのいない選手を指導すること」「一つ一つの技術を大切に伝えること」の目的を掲げ、「Kanagawaゴールキーパーアカデミー」が2020年に発足した。

 向上高(神奈川)や国士舘大のGKとして活躍し、福岡ブルックス(現アビスパ福岡)、ヴァンフォーレ甲府に在籍した経歴を持つ小林賢一郎氏が代表・アカデミーリーダーを務める。小林代表はGKコーチ、監督として母校・向上高を22年間に渡って指導。14年にインターハイ出場を果たしているほか、在任期間にGK柴崎貴広(現東京ヴェルディ)、GK鈴木雄太(元モンテディオ山形)、GK飯田健巳(元カターレ富山)といった長く現役でプレーしたGKたちを育てている。

 小林代表は昨春の向上高監督退任後、「色々な子たちを教えてみたい」「真剣にGKを育てたい」という思いで「Kanagawaゴールキーパーアカデミー」を立ち上げた。「プロで長生きしているGKは基本がしっかりしている」との考えから、キャッチングやセービングなどの基本動作を大事に指導。取材日も中高生のGKが、基本の構え、セービング、足の運び方、倒れた状態からの背中の使い方などをできるまで何度も反復練習していた。

 現在は月曜日と水曜日にU-13〜U-18コース(中高校生)、火曜日にU-9〜U-12コース(小学生)を神奈川県厚木市のLJサッカーパークで指導。また小学生から大人までを対象にリモートトレーニングコースも設けている。立ち上げからまだ1年足らずだが、これまでGKコーチの指導を受けていなかったGKや、「もっと学びたい」というGKが部活動後に神奈川県内各地域から参加。意識高く練習するGKたちに対し、小林代表も「形が良くなってきている」と成長を認めている。

 GK大平偲葵(山城中3年)は「これまで、自分が独学で学んでいたのがあって、基本を身につけることができていませんでした。ここに来て奥深くまで基本を学んだことで、これまで感覚でやっていたことを考えながらできるようになりました」と効果を口にする。また、GK小林楓雅(旭丘中1年)は「まず基本の声や構え、姿勢、あと重心を教わっています。すごく勉強になりますし、すごく楽しいです」と語った。大平は神奈川県中学校選抜U-15対抗戦メンバー、小林も神奈川県湘南地区トレセンメンバーに選出されるなど、基礎の向上をきっかけに自身の評価を高めている。

 小林代表は「上手くなりたいという子。プロになりたい、日本代表になりたいという子に来て欲しい」と期待する。大平は「将来の夢は世界一のGKになることです」と意気込み、小林は「憧れはマヌエル・ノイアーです。目標はプロサッカー選手です」。長く活躍するための基本に加え、身体の使い方やしなやかさを身に付けたGKたちが神奈川からプロ、世界へ羽ばたく。

基本を大事にしたトレーニング

福岡、甲府に在籍した経歴を持つ小林賢一郎代表が指導する

世界で戦えるGKへ

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