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“入学前”に駒澤大と対戦。丸岡高の日本高校選抜DF飯田晃明は「チャレンジャー精神」で追いつき、追い越す

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日本高校選抜DF飯田晃明(丸岡高3年)

[2.18練習試合 日本高校選抜 5-3 駒澤大]

 日本高校選抜の一員として、丸岡高(福井)DF飯田晃明(3年)は入部予定の駒澤大とのトレーニングマッチ(30分×3本)に挑んだ。

 埼玉県内で合宿を行うチームは試合中の修正で0-3からの逆転勝利を飾り、20日の「NEXT GENERATION MATCH」(埼玉スタジアム)へ弾みをつけた。体を張って勝利に貢献した飯田は、「試合に出られたらチームを勝たせるプレーをしたい」と意気込みを語った。

 180cmの長身を活かして制空権を握り、ヘディングを武器とするセンターバック。2年生だった昨年度はボランチのレギュラーで選手権を経験し、最高学年の今年度はDFリーダーとして守備陣を統率した。「自分が引っ張る立場になって自覚が出ましたし、チームを勝たせるためにどうするかを考えながらやってきました」。プレーとともに精神面でもたくましさを増し、丸岡高のベスト16入りに大きく貢献した。

 1月末、選手権の大会優秀選手30名が参加した選考合宿では、ゴール前で責任感を持ってハードワークを続け、23名入りを勝ち取った。「高校選抜は格上の選手たち。自分は常にチャレンジャーの気持ちで、ビビらずにプレーすることを意識しています」。謙虚な姿勢で挑む日本高校選抜のトレーニングは強度が高く、「一つひとつのプレー、パスの質、動き方だったりに違いを感じる」と大きな刺激を受けている。

 県予選やプリンスリーグ北信越では180cmの高さで空中戦を制し、攻守に見せ場を作ってきた。ただ、日本高校選抜でセンターバックの定位置を争う184cmの一瀬大寿や180cmの板倉健太(ともに山梨学院高3年)、182cmの井上太聖(堀越高3年)らも同じ強みを持つ。「高校選抜のCBは自分より身長が高い選手ばかりなので、その分、頭を使って賢くプレーしたい」と心掛け、将来への成長につなげる意気込みだ。

 トレーニングマッチでは丸岡高の一学年上で、昨年度主将だったストライカーFW田海寧生(駒澤大1年)と“再会”し、対戦相手として同時にピッチに立った。一年前は日本高校選抜の一員として貪欲にアピールしていた田海は成長ぶりを示し、2本目の3分、豪快な左足シュートでネットを揺らす活躍を見せていた。

 飯田にとって、駒澤大への進学は「練習会に行って、スタイルが丸岡に似ていたのでやりやすかった」という決め手があったが、早い時期から「駒澤に来いよ」と言ってくれた田海の存在も心強かったようだ。

 コロナ禍の今年度は欧州遠征が実施されないが、日本高校選抜は3月3日開幕の「デンソーカップチャレンジサッカー(デンチャレ)」に参戦予定。Jクラブのスカウトが集まる名物大会で、大学レベルを体感することになる。「先輩たちに負けないことで自信につながる部分があると思う。しっかりとやっていきたい」と飯田。同年代のライバルたちに追いつき、追い越し、4年後のプロ入りに向けて進化を遂げていく。

(取材・文 佐藤亜希子)
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