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「まだまだ成長していきたい」進化続ける新生・大津。“公立の雄”がプレミア挑戦

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“公立の雄”大津高は開幕までの1か月強で進化してプレミアリーグに挑戦する

 “公立の雄”こと大津高(熊本)が、プレミアリーグに挑戦する。19年度は復帰1年目で過去最高の4位。昨年は2020年限定のスーパープリンスリーグ九州に出場し、リーグ戦は全試合で3得点以上を叩き出して5連勝、東福岡高(福岡)との決勝も6-0で制して頂点に立った。

 MF森田大智主将(2年)は「先輩たちが1年生の時に残してくれたので、しっかり後輩に残せるように。今のままだったら厳しいと思うので、まだ時間があるのでレベルアップしたい」と力を込めた。プレミアリーグWEST唯一の公立校は、高校年代最高峰のリーグ戦を成長の機会とし、結果も求めていく。

 今年の九州高校新人大会は2勝1分と無敗ながらも総得点差で予選リーグ敗退。だが、平岡和徳総監督は激戦ブロックで紙一重の勝負ができたこと、また悔しさが成長につながると前向きだった。

 一方で平岡総監督は「決定力はテーマ」と指摘。相手のプレッシングに対して消極的になってしまう部分もあった。それだけに、森田は「Jユース相手でも自分たちの攻撃を出せていけたらいい」。また、九州大会で相手に決定打を打たれるシーンは少なかったが、守備面もよりレベルの高い相手の攻撃を封じられるように、細かなポジショニング、切り替えのスピードからこだわっていく。

 昨年から大きくメンバーは入れ替わったが、九州大会では大黒柱の森田に加え、昨年からゴールを守る191cmGK佐藤瑠星(2年)も安定感の高いプレーを継続。1年時にプレミアリーグを経験しているCB寺岡潤一郎(2年)やCB川副泰樹(2年)、MF薬師田澪(2年)がチームを引き締めていた。191cmFW小林俊瑛やMF田原瑠衣といった1年生の突き上げもある。

 森田は「(メンバーが昨年から入れ替わり、)新チームスタートして全然上手くいかなくて、どうなるかと思っていたんですけれども、2、3か月でここまで成長できた。(Aチームの公式戦に)出ていない分、伸びしろもあると思うのでまだまだ成長していきたい」と誓った。一日一日を大事に、諦めることなくサッカー選手、人間としての成長を目指す大津が、進化した姿をプレミアリーグで示す。

(取材・文 吉田太郎)

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