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ラツィオvsトリノは開始予定時刻から45分後に没収試合…不在トリノは感染症事情で遠征できず

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 現地時間2日に行われる予定だったセリエA第25節、ラツィオvsトリノは試合開始予定時刻から45分が経過し、ここでようやく没収試合となった。

 先日、トリノは選手8名を含むチーム関係者15人が新型コロナウイルスで感染と診断された。チーム内には感染症の変異種も確認されており、トリノには地元当局からローマ遠征が禁じられ、アウェイ戦が事実上不可能となっていた。

 トリノ側もこの事情を踏まえ、レガセリエAに対して試合延期の申し入れを行っていた。だがセリエAは延期に拒否の姿勢を示す。2日当日にはレガセリエA評議会を経て、予定通り試合を行うと表明した。

 ラツィオのチームと審判団はスタディオ・オリンピコのピッチに予定通り登場。選手たちも正式アナウンスがされるまで、ベンチでその決断を待った。そして前半終了のタイミングとなる45分時点で主審は没収試合とアナウンス。この結果、トリノの不戦敗により、ラツィオは3-0で勝利という形となった。

 なお、2020年10月に同様の例があり、ユベントスvsナポリではナポリが遠征不可能であったことから、アリアンツ・スタジアムでもキックオフ予定時刻の45分後まで待った後に没収試合となった。ナポリは後に国内のスポーツ最高裁判所に提訴したが、棄却された。それでもイタリア国立オリンピック委員会(CONI)へとアピールし、試合の再戦と勝ち点はく奪処分撤回が決定している。

 トリノは今後、ラツィオ戦について没収試合及び不戦敗の取り消しに向け提訴するものと見られている。

 キックオフ予定時刻から45分後まで待ち、そのうえで没収試合とした決断について、イギリス『Eurosport』は「あまりにもひどい茶番」、フランス『L'equipe』は「トリノの立ち往生は分かっていたはず。試合没収に至るまでの流れは完全に予定調和だった」と報道。セリエAが延期の決断を下さなかったことについて、批判的な論調で伝えている。

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