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覚悟を持って大学生に挑戦する1年生FW福田、2ゴールも「チームを勝たせていない」

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日本高校選抜FW福田師王(神村学園高1年)は大学生相手に2発も悔しさを滲ませた

[3.3 デンチャレ 日本高校選抜 3-4 関西選抜]

「NEXT GENERATION MATCH」(対川崎F U-18、2月20日)は後半開始から出場し、無得点で敗戦。日本高校選抜FW福田師王(神村学園高1年)は「結構、気持ちから改善して、同年代で負けたので、『次は格上に勝つ』という気持ちでした。『死んでも良いからやる』みたいな気持ちでした」という並々ならぬ覚悟を持って、今回の「第35回デンソーカップチャレンジサッカー熊谷大会」で臨んでいる。その思いの強さを2ゴールで表現して見せた。

 選手権得点王・FW安斎颯馬(青森山田高3年)と2トップを組んで先発出場。0-0の前半9分に右SB内田陽介(青森山田高3年)の折り返しをゴールへ押し込んだ。「最初、外側にいて中にスペースを明けて飛び込んでいくという考えでした」というイメージ通りの先制点。26分にも安斎の右クロスを1タッチでゴール左隅へ流し込んだ。

「いつも安斎選手と一緒にいて、(同じ高校の)チームメートみたいになってきている。最初の頃はクロスからのシュートが苦手だったんですけれども、この1年間でクロスからのシュートを磨いてきたので決まって良かった」と福田。大学生の関西選抜相手にインパクト十分の2ゴールだった。

 その福田について、2トップを組んだ安斎は「師王は抜け出しが上手くて、1年生であれだけゴール感覚あるのは凄いなと思いますし、他の1年生と比べても堂々としていてメンタルが強いかなと思っています」と絶賛していた。

 ただし、福田は「まだチームを勝たせていない。たくさん点を獲って、守備陣を楽にできていない」。チームを勝たせられなかったこと、自分がより多くのゴールを決められなかったことを悔しがる。そして、「結構できた部分もあるんですけれども、できていない課題の方が多い。もっと成長して、プロですぐに使われるようにしていきたい」とボールタッチの質の部分やドリブルシュートなどの改善も誓っていた。

 U-16日本代表MF大迫塁(神村学園高1年)とのスーパールーキーコンビとして注目された選手権は、3試合1得点で悔しい3回戦敗退。「NEXT GENERATION MATCH」直後に移動して戦った九州新人大会も予選リーグ最終節、準決勝の2試合で出場したが、いずれも無得点に終わっている。ハードスケジュールだったことは確かだが、再び味わった悔しさ。その思いが注目FWをまた逞しくしている。

 この日の敗戦もまた次に繋げるだけ。4日は複数のJリーグ内定選手も擁するV候補・関東選抜Aとの戦いだが、次は自分が決めてチームを勝たせる。

(取材・文 吉田太郎)
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