beacon

福岡から北海道へ渡り、リーグMVP&得点王。プロ入りへ挑戦する高速MF吉行

このエントリーをはてなブックマークに追加

北海道・東北選抜の10番MF吉行豊輝(東海大札幌校舎3年=東海大福岡高)はスピードを活かした動きで存在感

[3.3 デンチャレ 北海道・東北選抜 0-5 関東B・北信越選抜]

 北海道のリーグ戦とは違うスピード感に戸惑った。CKからの5失点など「結構ショックなところが多いけれど……」という素直な感想。それでも、北海道・東北選抜の10番MF吉行豊輝(東海大札幌校舎3年=東海大福岡高)は劣勢の中で存在感ある動きを見せていた。

 昨年の北海道学生リーグの全7試合でゴールネットを揺らし、計13得点。得点王とMVPを獲得した注目アタッカーだ。登録165cm、60kgと小柄だが、本人も自信を持っているスピードは関東B・北信越選抜相手にも通用。ボールを受けて前を向くと一気にスピードアップして大きく前進していたほか、鋭い抜け出しでGKをかわしにかかるシーンもあった。

 福岡の伝統校、東海大福岡高出身。高校時代からキレのあるドリブルで相手を押し下げたり、局面打開したりしていた。当時からプロ志向の強かった吉行は、それを後押ししてくれるチームとして、系列の東海大札幌校舎へ進学。雪で室内練習する日数の多いことがフィジカル強化に繋がり、「北海道ではスピードが速くなったのと、体幹の部分が鍛えられました」。その強みをこの日も発揮していた印象だ。

 ただし、本人は自身のプレーを反省。「自分の特長であるスピードであったりは通用したんですけれども、ドリブルで仕掛けるべきところで仕掛けなかったりという消極的な部分も出たので、そこは次に繋げたい」。次の対戦相手は否が応でも闘志が湧いてくる相手だけに、強気の仕掛けで勝負する意気込みだ。

 グループ第2戦の対戦相手は九州選抜。「自分、九州出身で知り合いも何人かいるので負けたくないっていう気持ちもありますし、高校の時に選手権で負けた相手(東福岡高出身の選手)もいますし、絶対に勝ってやろうという感じです」。チームの10番として勝利を目指すことはもちろん、自身を精一杯アピールする。

「自分はスピードあるし、背が小さいので相手の前に潜り込んだり、裏抜けのスピードとか、あとゴールエリアのシュートを得意としているのでそういうところを見て欲しいです」と吉行。下級生時に札幌への練習参加も経験しているという俊足アタッカーは、福岡から北海道へ進学したことが正しい選択だったことを証明するためにも、活躍してプロ入りを勝ち取る。

(取材・文 吉田太郎)
▼関連リンク
●第35回デンソーカップチャレンジサッカー熊谷大会特集

TOP