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[MOM723]関東B・北信越MF田中和樹(法政大3年)_キャンプで出会ったあるJリーガーのコミュ力に驚き、自己改革

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MF田中和樹(法政大3年=浦和学院高)

[大学サッカー・マン・オブ・ザ・マッチ]
[3.7 デンチャレ3位決定戦 関東B・北信越 4-2 九州選抜]

 1-1の前半23分、関東B・北信越選抜はMFシマブク・カズヨシ(新潟医療福祉大3年=浦和ユース)のスルーパスに反応したMF田中和樹(法政大3年=浦和学院高)がスピードのままゴール前に侵入。DFに詰められたが、GKを倒して蹴り込み、勝ち越し弾を奪った。

 結果的には決勝点。「カズが予想通りのいいボールを出してくれた」と感謝すると、グループリーグでスコアレスドローだった九州選抜との再戦だったこともあり、「今回は絶対勝とうという意識で臨めたと思います」と満足げに振り返った。

 浦和学院高出身の田中は在学中の17年にFC東京に2種登録。FC東京U-23の一員としてJ3で3試合に出場した実績を持つ。法大入学時も高校選手権で活躍した話題性十分の同期が揃う世代だったが、開幕戦でベンチ入りを勝ち取ったのは田中だけだった。

 しかし3年間でレギュラーを掴むことには至っていない。抜群の身体能力の高さを持つが、内気な性格が顔を出し、殻を破ることができずにいる。

 だが最終学年となる今年は、その性格を変えていきたいと意気込んでいる。きっかけはオフに参加した京都サンガF.C.のキャンプ。DF森脇良太のコミュニケーション能力に衝撃を受けたという。

「盛り上げるところとか、チームの雰囲気をよくする、言葉を発するだけでガラッと変える力が凄いなと思いました。(チームに帰ってきてからは)アップから声出しを意識している。盛り上げる声を意識しています」

 関東B・北信越選抜の監督で法政大でも指導する長山一也監督も「こういう選抜でも話が出来るようになった」と成長を認める。「身体能力に頼りがちだったんですけど、守備のところで考えてプレーするようになってきた」と相乗効果がみられることに頬を緩めた。

 大学最終学年となる今季の目標は「チームの要になる」こと。「大学は人間として成長できる場だと思う。精神的な支柱になりたい。チームを引っ張る存在になっていきたい」。生まれ変わった姿を見せつけ、圧倒的な活躍を目指す。

(取材・文 児玉幸洋)
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