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「半分、梶谷のチームだった」関東B・北信越FW梶谷政仁の人間性が一体感生み出す

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FW梶谷政仁(国士舘大3年=正智深谷高)

[3.7 デンチャレ3位決定戦 関東B・北信越 4-2 九州選抜]

 関東B・北信越選抜に終盤、ひとつの一体感が生まれていた。「梶谷に点を取らせたい」。しかし後半31分、CKのこぼれ球を押し込んだFW梶谷政仁(国士舘大3年=正智深谷高)のシュートは、GK清水羅偉(日本文理大3年=大分U-18)の好セーブに弾かれてしまう。ベンチから思わず笑い声の交じったため息が漏れた。

 ムードメーカーになっていた。長山一也監督によると、このチームでは常に梶谷が輪の中心にいたという。「キャラクターでチームを引っ張ってくれた。試合が終わったあとの片付けとか、チームのことを考えて行動していた」。―このチームは半分、梶谷のチームだった―。指揮官は最終戦となった3位決定戦で迷うことなく梶谷にキャプテンマークを託した。

「すごい気合を入れて試合に入っていてたけど、チャンスがあった中で決めきれなかった。不甲斐なさを感じました。自分中心で盛り上がってくれて、そういう意味でも最後に自分が決めて、盛り上げて終わりたかったです」

 結果でアピールすることはできなかったが、収穫もあったと強調する。「Jリーグで言ったら大久保(嘉人)選手や小林悠選手のような泥臭さが自分には足りていない。そこでまだ成長できるなと実感できたので、いい経験になったなと思います」。

 昨シーズンは関東1部で8得点。今季はより得点にこだわり、それ以上の得点数を目指す。「ここでサッカー人生が終わったわけではないので、未来に投資してこれからやっていきたい。1年後の自分をみてもらいたい」。長山監督も「うちと試合をするので活躍されると困るんですけど、これからも高いレベルでアドバイスしてあげれれば」と“恩返し”を楽しみにする。1年後、理想の未来を掴めるかどうかは、自らの努力にかかっている。

(取材・文 児玉幸洋)
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