[3.13 J1第4節 川崎F 1-0 柏 等々力]

　首位川崎フロンターレはクラブ記録を更新する開幕5連勝を飾った。今季初めて複数得点を逃したが、苦しみながらも1-0で勝利。後半開始から投入されたMF三笘薫が突破口を開き、見事な個人技からFW家長昭博の決勝ゴールを演出した。

　連戦の中で10日の徳島戦(○2-0)から4人を変更。前半は攻撃のスイッチが入らず拮抗した展開となり、今季初めて無得点で前半を折り返した。「流れを変える必要があった。勢いを出したかったので3人を変えた」と、鬼木達監督はハーフタイム明けに3枚替えを敢行し、三笘をピッチに送り込んだ。

　期待通りに三笘が推進力を示し、まずは後半5分に決定機をもたらした。緩急をつけたドリブルで左サイドを切り裂くと、相手2人をかわし、PA内左ゴールライン際からマイナス方向にクロス。DF旗手怜央の決定的な左足シュートを導いたが、これは惜しくも相手GKのセーブに阻まれた。

「薫は一人でいけるし、スペースに運べる。後半から出場すれば(チームが)落ちているところで力を発揮してくれる。個人で運べる選手がいるのはひとつ大きな力」(鬼木監督)。80分まで無得点で推移したが、ついに背番号18がゴールをもたらした。後半35分、MF塚川孝輝からパスを呼び込んだ三笘は鋭いドリブルで加速。相手DFを抜き去ってPA内に潜り込み、右足アウトでラストパス。家長が左足ダイレクトで蹴り込み、値千金の決勝ゴールを挙げた。

「薫がいつもあそこまでお膳立てしてくれる。良いポジションを取っていたら良いパスがきた」と家長。昨季2戦4発の柏戦で直近4戦連続得点となり、“柏キラー”ぶりを発揮。苦しみながらも開幕5連勝とし、家長は「90分間自分たちが目指すサッカーは出来なかったですが、こういう試合で勝つのが一番大きいと思う」と力を込めた。

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