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横浜FM前田大然が得点ランク首位タイ5点目!! 驚異のスプリントでも貢献「続けるのが大事」

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横浜F・マリノスのFW前田大然

[3.14 J1第4節 横浜FM3-0浦和 日産ス]

 東京五輪のエース候補と期待される横浜F・マリノスのFW前田大然が、本大会を目前に覚醒中だ。直近3試合で記録した5ゴールは、昨季までのJ1通算41試合で挙げたのと同じ数字。今季の得点ランキングではFW大久保嘉人と並んでトップタイに立ち、王座奪還を目指すクラブの得点力を支えている。

 今季飛躍に至った最大の要因は、センターフォワードが主戦場となったことだ。途中加入の昨季は爆発的なスピードが評価されてか左ウイングでの起用が続いていたが、サイドで張る役割に苦しんで得点は伸びず。それが一転、今季はキャンプから中央での出番が増え、持ち味であるゴール前の駆け引きをこなせるようになった。

 またセンターフォワード起用は思わぬ副産物もあった。第2節の広島戦では左ウイングでの起用となったが、「マリノスのウイングはサイドに張るけど、僕は張るのがあまり得意じゃない。やりやすいようにやろうとしたことがこういう結果につながった」とセンターフォワードでのイメージを活かして2得点。今節は本職起用でも2ゴールを決め、どちらのポジションでも結果を残せることを証明してみせた。

 チームへの貢献は得点だけにとどまらず、守備面でも存在感は顕著だ。先発した直近3試合のスプリント数は43回、42回、39回とリーグランキングの1位、2位、4位を独占。守備は「好きではない」と本音も明かすが、「前からボールを取れればそれが一番チャンス」「前の選手がスイッチを入れないと後ろが動けない」とアグレッシブな戦術を最前線で体現している。

 そんな前田の活躍にはアンジェ・ポステコグルー監督も高評価。「本当に素晴らしいプレスをかけられる。FWとしていいエリアに走り込むことも特長」と指摘する指揮官は「去年は途中から入ったことで自分たちのサッカーをすることが難しかったが、今季はプレシーズンから一緒にやっているので自分たちのサッカーを理解してくれている。そのうえゴールも決めていて、チームの助けになっている」と称賛していた。

 もっとも前田自身は、ここまでの結果に満足するつもりはないという。「マリノスは上にいないといけないチームだと思っている。貢献できているのは嬉しいけど、まだ始まったばかりなので、個人としてもチームとしても続けるのが大事」。そう先を見据えた前田は自身の得点数についても「目標は二桁と言ってきたので、まずはそこをクリアしないとダメ」と冷静。昨季の悔しさを晴らすべく、さらなる飛躍を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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