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「嬉しかった」“地元トリオ競演”も3失点完敗…浦和GK西川「ブレずにやり続けることが大事」

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浦和レッズのGK西川周作

[3.14 J1第4節 横浜FM3-0浦和 日産ス]

 新体制のもとで積み上げてきたビルドアップは、鋭いプレッシングを誇る相手の格好の的となった。それでも浦和レッズのGK西川周作は「キャンプからやってきていることを公式戦でもブレずにやり続けることが大事」と強調。「負けたからといってやり方を変えるのは逃げていることになるので、リカが目指すサッカーを引き続きやっていく」と前を向いた。

 勝負の行方を左右した2失点は、いずれも自陣でのボールロストから生まれた。

 まずは前半2分、DF山中亮輔の横パスがMF扇原貴宏に奪われ、素早く左サイド裏を崩されて先制点を献上。さらに同26分、今度は右サイドでMF伊藤敦樹が扇原のプレスを受け、2失点目に繋がる速攻を許した。クイックリスタートについて行けなかった3失点目も含めて「チームの完成度が全然違う」(MF小泉佳穂)ところを見せつけられての完敗となった。

 浦和のゴールを守った西川にとっては、特別な一戦での敗戦となった。「メンバー発表があったとき、彼ら二人がスタメンに名を連ねているのを見ると嬉しい気持ちになった。意識していた部分もあったので、“宇佐市三人衆”が同じピッチに立てたというのは素直に嬉しかった」。同じ大分県宇佐市の四日市南SSCで育ったDF松原健、DF岩田智輝の2人と初めて同じピッチで競演。だが、チームは3失点を喫して“後輩たち”に勝利を譲る形となった。

 それでも西川の口からは「ブレずにやり続けることが大事」と前向きな言葉が続いた。

 浦和は今季からリカルド・ロドリゲス監督が就任し、新たな戦術に着手したばかり。バランスの良い立ち位置と、相手の出方に応じた判断力で主導権を握っていくサッカーを志向し、その土台は公式戦のピッチでも見えてきているが、得点を量産できるほどに出力を上げていくためには、選手間の共通認識をさらに高めていく必要がありそうだ。

 だからこそ、西川は我慢強くトライを続けていく姿勢を重要視している。そのうえで「つなぐ」こと自体の問題ではなく、「つなぐことばかり」になってしまうことの問題に目を向けた。

「後ろからしっかりビルドアップするところが目指しているサッカーではあるけど、ただそればかりになってしまっては危険な位置で取られることもある。今日もそれで失点してしまったけど、ブレずにやり続けることが大事。今日はつなぐ意識が強く、相手の背後や前線の杉本選手に楽なボールを入れる回数が少なかったので、うまく使い分けをしていかないといけない」。

 とはいえ、現在は週2試合の連戦の真っ只中。トレーニングでゆっくりと課題と向き合う時間はないため、試合を重ねながら修正を試みていくしかない。西川は中2日で控える次節ホームでの札幌戦に向けて「結果を出していければ全員で自信を持って同じ方向を向かってやっていけるので、この敗戦から学んで、ホームで勝てるようにやっていければ」と奮起を誓った。

(取材・文 竹内達也)
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