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3月下旬の日本代表戦、政府が相手国の入国を許可! 海外組の待機期間なし、J1出場には影響も

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日本サッカー協会(JFA)の須原清貴専務理事(オンライン会議アプリ『Zoom』のスクリーンショット)

 日本サッカー協会(JFA)の須原清貴専務理事が18日、今月下旬に行う日本代表(A代表)とU-24日本代表(東京五輪代表)の活動における新型コロナウイルス感染対策をオンラインで報道陣に説明した。スポーツ庁をはじめ関係省庁との協議の結果、「JFAの責任において厳格な防疫措置をすること」を条件に、対戦国チームや審判員らの入国が許可されたという。

 須原専務理事は「全てにおいて優先されるべきは日本国民の皆様、それぞれの試合に関わる全ての関係者の健康・安全・安心の確保」とした上で、「そのために実施する防疫措置については一般の皆様との接触を徹底的に避けること、いわゆるバブルを作ること。そして検査を徹底して行う」と説明。滞在中は公共交通機関を使用せず、宿舎内でも動線が完全に分けられるなど、外部との接触が徹底的に断たれることを強調した。

 須原専務理事によると、相手チームの選手らは出国の72時間前以内に検査を受け、陰性が証明されてから移動を開始。入国時に空港で検査を受けた後、翌日以降から3日間も毎日検査を受ける。試合出場はいずれの検査でも陰性が証明されることが条件。3日間の検査が義務付けられているため、試合2日前に入国がずれ込んだ場合は出場できないという。また活動終了時にも検査を行い、陰性が証明されてから出国する。

 あわせて、海外でプレーする日本人選手も14日間の自主待機期間なしに代表チームに合流できることが決まった。海外から来日した相手チームの選手と同様の検査を受ける他、国内組とは離れてロッカールームに滞在し、宿舎や食事会場も分けられるなど、練習や試合などの競技時以外は最大限接触を避ける対応がなされるという。

 また国内組は活動終了後の3日前、Jリーグに出場する場合は試合前、活動終了の14日後にもフォローアップの検査をそれぞれ実施する。Jリーグの試合出場は翌日から3日目以降が条件。そのためJリーグでは4月2日にJ1のC大阪対鳥栖戦が組まれているが、3月30日のカタールW杯2次予選のモンゴル戦メンバーに入っていた場合、当日中に帰宅しない限りは出場できないという。

 こうした議論の前提にはカタールW杯予選を消化することの重要性だけでなく、他の競技団体の国際大会や、今夏に予定されているオリンピック・パラリンピックもあった様子。須原専務理事は「良い内容の試合をお届けして、少しでも世の中にエネルギー、元気をお届けできればベスト。厳しい環境でも前を向いて進んでいくためにもイベントをさせていただく中、政府がサポートをしてくれて感謝している」と語った。

 日本代表にとって、コロナ禍で初めての日本国内での国際試合となる。A代表は25日に韓国代表との国際親善試合(横浜・日産ス)、30日にモンゴル代表とのカタールW杯2次予選(千葉・フクアリ)を実施。東京五輪代表はU-24アルゼンチン代表と、26日に東京、29日に北九州で対戦する。

(取材・文 竹内達也)
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