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智将アッレグリが2年ぶりに伊メディアに登場「ユーベはCL出場権取れればポジティブ」

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マッシミリアーノ・アッレグリ氏がイタリアサッカーを語る

 2014年から19年までユベントスを5シーズンに渡って指揮し、黄金時代を築いたマッシミリアーノ・アッレグリ氏がイタリア『スカイカルチョクラブ』に出演し、イタリアサッカーについて語った。『スカイスポーツ』など現地メディアが伝えている。

 アントニオ・コンテ監督から引き継ぎ、5度のスクデット獲得、2度のUEFAチャンピオンズリーグ決勝進出など、2010年代のユベントスの強さを確固たるものにしたアッレグリ氏。無所属の状態が続く智将が2年ぶりにメディアに登場。「2年間も話していないんだ。ごみのようなことを言わないようにしないとね」と冗談を放ちつつ、現状について語った。

 ユベントスを進化させた智将を欲しがる声は多く、ナポリやローマといった国内だけではなく、マンチェスター・ユナイテッドやトッテナム、パリSGなどビッグクラブの関心も噂されている。過去に唯一断ったクラブも明かしており、「3年前にレアル・マドリーから電話があったんだ。でもユベントスに残ると約束した。断ったのはそれだけ」と語った。

 ユベントスは現在、アッレグリ氏も指導したアンドレア・ピルロが監督を務める。絶好調とはいえない古巣への復帰を尋ねられると「何も言えるはずがない。いまはピルロがそこにいて、私の見解では彼はうまくやれている」とやんわり否定した。現状のユベントスについても口を開いている。

「CLでの戦いで何が欠けているかというとわからない。今のところコッパ・イタリアの決勝にも勝ち進んでいて、リーグ戦も上位4位に入る戦いをしていて、スーパーカップも制した」

「中盤の選手は一斉に変わったね。世代交代で選手の特性が変わった。魂を再構築する必要がある。選手は機械ではないので落ち着く必要がある。すべてのチームは良い時期から悪い時期に移行するものだから」

「ユベントスはスーパーカップも制し、コッパ・イタリアで優勝するチャンスを持っている。トップ4に入ってCLに出ることができれば、ポジティブな年とはいえると思うよ」

 ユベントスだけではなく、UEFAチャンピオンズリーグではイタリア勢が全滅。イタリアサッカーの現状については苦言を呈している。

「いまのイタリアサッカーは反省する必要はあると思う。美しいサッカーを愛する人々は、私をある種の解毒剤のように見ていたが、まずバランスをとる必要がある。ビンに詰め込めばなんとかなるわけなどない」

「選手を試合の中心に戻す必要がある。時速100kmでパス回しをするように監督が編成した相手とヨーロッパで対戦すると、みんな文句を言うだろう。私はそれが悲しい」

「イタリアでは、選手がまるで監督が素晴らしいということを証明する道具のようになっている。あるいは、監督の価値を創造するための楽器だ。それはあるべき姿ではない」

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